熱海市は9日、下多賀の「池田満寿夫記念館」と隣接する「満陽工房」で陶芸教室を開いた。市内外から集まった17人が記念館と工房を見学した後、満寿夫さんの作品を参考に手びねりによる「茶碗」の作陶を楽しんだ。山梨県富士川町の「増穂登り窯」代表の太田治孝さんが講師を務めた。太田さんは野焼き風の焼成が可能な薪窯の「満寿夫八方窯」築窯に協力するなど、満寿夫さんの作陶に深く関わった薪窯焼成研究家。
午前中は、太田さんとお弟子さん2人によるギャラリートークで池田満寿男記念館を見学した。
昼食は桜が舞う庭園を観賞しながらでバーベキュー。満寿夫さんのパートナーで世界を舞台に活躍してきたバイオリニスト佐藤陽子さんも駆けつけて歓談。1982年12月に熱海に移り住んだ満寿夫さんは、1986年12月、新たに取り組み始めた作陶の場として下多賀に工房を構え、満寿夫の「満」とパートナーの佐藤陽子さんの「陽」をとって『満陽工房』と名付けた。池田満寿夫記念館は1990年にに建築したギャラリーで、満陽工房で作られた陶の作品を中心に版画、書、ブロンズなど常時約60点が展示されている。
陶芸体験は満寿夫さんが実際に作陶していた満陽工房で行った。参加者は満寿夫さんの作品などに触れたり、書棚の作品集をながめたりしながら、感じたイメージを土で表現した。作品は山梨県富士川町(旧増穂町)の満寿夫八方窯で焼成後、参加者に引き渡される。
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