【観光】産学連携第2弾、武蔵野大の女子大生が「観光地熱海」に提言

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早稲田大学と産学連携協定を締結した熱海市観光協会に続いて、熱海温泉ホテル旅館協同組合は3月25日、ホテルサンミ倶楽部で武蔵野大学「ランディング・マネジメントゼミ」と協同で発表会を開催。女子大生3人が「観光地熱海への提言」を披露した。昨夏に熱海で研究合宿を行い、先月、学内シンポジウムで発表した研究成果を熱海市の観光団体首脳、市幹部、市議らに熱く語った。
万葉倶楽部企画開発担当顧問で「株式会社アクト企画室」(熱海市)代表取締役の増渕正明氏が昨年4月より武蔵野大学客員教授に就き、同ゼミを指導した縁で実施した。

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武蔵野大学客員教授の増渕正明氏の趣旨説明

先月26日に武蔵野大学有明キャンパス(東京都江東区)で「地方創生、次世代育成、学内学習プログラムによる学生の成長の可能性を考える」というテーマで「平成27年度FDシンポジウム」が開催された。いま全国各地でボランティア活動やフィールドワークといった学外学習プログラムを教育課程に取り入れ、学生の成長を促進する取り組みが進んでいる。
地方創生を合言葉に、若い力を必要とする地域と社会経験を求める学生のニーズをマッチさせ、より良い関わりの中で学生と地域がお互い成長発展をめざすという試みだ。私が客員教授を務める武蔵野大学「ブランディング・マネジメントゼミ」は今回のシンポジウムで「地方&観光・振興プロジェク」と題して熱海市への観光推進アプローチについて発表した。アプローチは、まず熱海に関心を持っていただくことから始め、学生自身が参加したいと思える企画を地元の方々と一緒に考えた。一過性ではなく、熱海の新たな魅力作りにつながることを前提にまとめた。

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女子大生3人の「観光地熱海」への提言
洞口光由経済学部教授のあいさつに続いて、同ゼミの佐成美咲さん、梶原由有さん(人間科学部3年)と佐藤瞳さん(環境学部3年)の3人が、大学生眼線でとらえた観光地熱海への提案を披露した。

私たちは昨年の夏休みに熱海でゼミ合宿を実施しました。おいしいご飯やお酒、きれいな海などもあり、たくさんの魅力があることを知りました。しかし、それが若者にうまく伝わりきれていない。これが課題だと感じた。熱海を深く知らない私たちだから提案できる企画があるのではないかと思い、今回のプロジェクトを始動しました。
ターゲットは関東の若者、15歳から30歳程度。若者が熱海に来るきっかけ作り。そして熱海の地元の人と交流の場を設けることに主眼を置いてまとめました。

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プラン1「熱海で運動会」
熱海市内の海辺、初島のアスレチックなどで春、秋に運動会を開催する。ビーチでしかできない種目、学生が考える斬新な種目を取り入れ、ギネスに挑戦する。FM熱海湯河原でPRするとともにツイッター専用カウンターで参加者を募集。開催スタッフとして都内から大学生を募集する。想定人数は熱海市民と観光客を混合して100人。1チーム20人、計5チームを5色に振り分けて実施すれば華やかさを増す。

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プラン2「PR動画を募集」
熱海には春(3~5月)に桜まつりなど18個、夏(6月~8月)に海水浴や花火を含め17個、秋(9月~11月)に熱海梅園もみじ祭りなど9個、冬(12月~2月)に梅まつりを含めた18個のイベントがある。この豊富なイベントを伝えるのは、1シーズンごとにすべきと考える。
熱海に住んでいる人、観光客、年齢に関係なくだれでも投稿できる動画募集サイトを立ち上げる。写真も何枚かつなげばスライドショーになる。時間は30秒から1分程度。サイトの立ち上げ当初は、私たち学生が熱海PRの動画を作る。それをユーチューブにアップしたりSNSの募集サイトを使ったりして閲覧者と投稿者を増やす。

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目黒俊男理事長の感想

熱海の地域活性、創生は旅館組合だけでなく、観光協会、商議所、市が官民一体となって考取り組んでいるが、学生の力を利用し、意見を聞くことも大事だ。今回は武蔵野大学。その前にも早稲田大学の皆様に南熱海をターゲットに提案をいただいた。既成の組織だけでなく、今の若い人たちの柔軟な発想を取り入れて、熱海の魅力を発信させていただくのは歓迎だ。もっとも、その前に私自身も含め、一人ひとりが熱海人として熱海を誇りに思わなければ、目的は達成できない。
若い柔軟な考えを取り入れ、昨年、市観光協会は思い切ってお金をつぎ込んで大型海上アスレチック「ウオーターパーク」を開催し、観光客の皆さんに大変喜んでいただけた。予算はかかるが、実行しなければ何も生まれてこない。若い人たちの提案も取り入れ、熱海の魅力を日本、世界中に発信するすれば、インバウンドにもつながる。

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高橋弘万葉倶楽部会長の提言

発表会の結びに全国に日帰り・宿泊温泉施設を展開する万葉倶楽部の高橋弘会長が壇上であいさつ。築地市場(東京・中央)から移転する豊洲市場(同・江東)の場外に2019年8月に温泉施設付きのホテルを開業することが決まったことを披露し、「湯河原の温泉だけでは不足するだろうから、熱海から温泉を運び、豊洲で熱海温泉を宣伝します」と会場を沸かせた。しかし、経済人として熱海市への苦言、提言も忘れなかった。

人口減少対策の特効薬はある

新幹線で西へ向かうと、小田原駅からだとひかりが1時間に1本あるので名古屋まで1時間10分で行ける。これが、熱海駅からだとこだまで2時間でも着かない。便利な所に人は集まるものだ。熱海の発展を本当に考えるなら、市長が先頭に立ってひかりを1本でも2本でも多く熱海に停めてもらう。熱海で一番疑問に思っているのが、人口減少問題への取り組みだ。先にも言ったが、便利のいいところに居住スペースを作れば必ず人口は増える。
前の三島市長を懇意にしており、三島市では新幹線で東京に通勤する人が1万人を超えたと聞いた。しかし、三島は新幹線で通勤できるところにマンションを建てる土地がもうない。熱海から何人が新幹線で通勤しているか、市は掌握しているのだろうか。JRは公表しないが、小田原では1000人から2000人か。小田原も人口が減り続けている。具体的に増やす方策があるのにやらない。小田原は北条早雲が100年関東地方を治めたお城があって、お城より高いビルを建てさせないからだ。
一時、東京でもお堀の前は皇居を見下ろすのはよくないと、高いビルが建てられなかった。ところが都知事が何代か代わり、今は大手町の丸ビルをはじめ、高層ビルが次々に建ち、事務所も商店も増えている。熱海も以前はなかった高さ制限が設けられ、便利のいい土地に高層ビルが建てられない。三島市を参考に人口を増やすにはどうすればいいか、行政は性根を入れてしっかり考えるべきだ。

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