今月初めに熱海梅園の香林池で生まれたカルガモの子供たちが20日、初川下流の初川橋付近(ドコモショップ熱海店前)に姿を見せ、市民や観光客が温かく見守った。
熱海梅園では母カルガモの背中を11羽の子供たちが元気に追いかけていたが、1週間前の13日から消息不明に。昨年同様に川下りに興じていたのだろうが、この日姿を見せた子カルガモはほぼ半数の6羽だけだった。
5羽は何らかの事情で別離。その理由が垣間見られた。カラスの襲撃だ。5月に入り、熱海市街でもカラスの産卵、子育ての時期を迎え、凶暴さを増している。早朝のゴミ集積場にはカラスが群がり、近付きがたいほどの殺気。初川を集団で下ってきたカルガモ一家を侵入者と思ったのか、上空から監視しているのだ。
母カルガモは子供たちに集団歩行や泳ぎ方などを指導する一方で24時間体制でカラスの襲撃を警戒。ほとんど寝不足状態で疲労困憊なのが見て取れた。見かねてか、近隣の市民らが、カラスが近寄らないようにカルガモ母子を橋や川沿いの欄干から心配そうに見つめている。
自然の摂理といえばそれまでだが、救う手立てはないものか。
(編集主幹・松本洋二)
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