MOA美術館の「茶の庭」の一角に建つ「光琳(こうりん)屋敷」や茶室「樵亭(しょうてい)」の紅葉が美しく優雅に萌え、首都圏などから多くの観光客が訪れている。近年、期間限定の公開が「大人の紅葉狩りスポット」と評判を呼び、人気が急上昇。「茶の庭」には約60本のカエデ類が植えられており、いまが最高の見ごろ。特別公開は所蔵企画展「琳派の美 光悦・宗達から抱一まで」が開催されている12月24日まで。入場無料。問い合わせはMOA美術館〈電0557(84)2511〉へ。
◇樵亭 茶の湯ざんまいの余生を過ごした備前池田藩の筆頭家老伊木忠澄(1818〜86年)が建てた茶室を移築したもの。茶室のふすま絵が同美術館所蔵の重要文化財「樵夫蒔絵硯箱」(伝光悦作)に似ていたことにちなんで名付けられた。
◇光琳屋敷 尾形光琳が自ら書いた図面と、大工の仕様帖、茶室起し図(いずれも重要文化財)などに基づいて昭和60年のMOA美術館開館3周年記念事業で復元。
◇尾形光琳 江戸時代中期を代表する画家。「琳派」と呼ばれる装飾的大画面を得意とした画派を生み出した。主に京都の富裕な町衆を顧客とし、王朝時代の古典を学びつつ、明快で装飾的な作品を残した。
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