熱海市泉の曹洞宗の古刹「保善院」で大晦日の12月31日、除夜の鐘つきがあり、「ゴーン」という低い音が熱海と湯河原の両市町に響き渡った。南北朝時代から続く荘厳な鐘の音ー。
NHK「紅白歌合戦」直後の午後11時45分、鐘楼堂で西有善裕住職が健康や家内安全などを祈願して読経した後、最初の鐘の音を響かせた。続いて地元の住民らが1人ずつ交代で梵鐘をつき、百八の煩悩をはらいながら新年も良い年であるように願った。
鐘楼堂の入り口では、檀家が鐘つきの順番を待つ参拝客に無料で甘酒を振る舞い、大勢の人で賑わった。
本堂では、西有善裕住職と西有優貴副住職による「元旦の法要」が行われ、初詣参拝の人たちが参列。西有善裕住職は「きょうはこの1年を振り返り、新たな気持ちで新年を迎えてほしい」と話した。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
■保善院(ほぜんいん) 熱海市泉にある曹洞宗の古刹。正式名は肥田山笹子寺保善院。泉地区を代表する寺で熱海市泉および湯河原町に末寺を7つ持つ。静岡県指定文化財の梵鐘(嘉吉3年=1443年)、熱海市指定の銅造延命地蔵菩薩像(南北朝時代の貞和5年=1349年)を所有する。
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