少子高齢化対策を軸に経済施策を構築/仕事始め式で齊藤栄市長

官公庁仕事始めの1月4日、熱海市は第1庁舎4階会議室で仕事始め式を行い、齊藤栄市長が年頭訓示を行った。新しい元号となる2019年は、昨年9月に掲げた「熱海2030ビジョン」に沿って少子高齢化対策に経済施策の軸足を置く考えを示した。具体的には「税収が減る中での熱海型DMO」「高齢化率47パーセントとなった市の地域包括ケアシステム」「民の力も借りた市役所の仕事の再構築」3つのテーマを示し、10年後、20年後を見据えた施策づくりに着手。「第3の成長期」を築くために市民の暮らしを豊かにすることを認識しながら仕事に取り組んでほしいと訴えた。幹部職員を中心に約160人が出席した。
公務で出席できなかった職員、市民に市長訓示を掲載する。
(熱海ネット新聞・松本洋二)

昨年9月に「熱海2030ビジョン」を掲げたが、その背景にあるのは10年後、20年後の熱海の発展を意識してのものだ。熱海市はそれに向かって進んで行くんだということを掲げた。
前提となるのは人口減少社会。すでに日本の人口は10年ほど前から減少しているが、実際、その影響が急速に出てくるのはこれから10年後、20年後。少子化、高齢化に伴って税収が減り、経済も縮小する。そういう中でいかにして経済を持続的に発展させるか。市民の暮らしを良くしていくか。それが我々に課された命題であり、次代にチャレンジする目標となる。

例えば観光振興。今までの延長線上では立ち行かない。より強い観光地熱海を作るための枠組みが必要となる。そのために今、観光戦略会議の中で新しい観光まちづくり組織「熱海型DMO」、税収が減る中でどう観光財源を確保していくかについて専門部会を作り、議論をスタートさせている。

例えば高齢化福祉。これまでも国の方針として地域包括ケアシステムという方向が出されているが、この熱海市での地域包括ケアシステムとは一体どういうものなのか。市の高齢化率(65歳以上の人口)は47%を超え、超高齢化社会。しかも山坂が多く、所得層は必ずしも高くない。こういった高齢者の皆様をどうやってこの観光地で豊かに生きていただくのか。これは大きなテーマだ。

例えば市民協働。言葉はあるが、今ある81町内会の存続さえも厳しくなっているのが実情。一方で市役所の業務はどんどん肥大化していく。これからは町内会のみならず、民の力も借りてこの市役所の仕事、市民の仕事の役割を再構築する必要がある。

今3つほど事例を挙げたが、これはどのテーマも数年で答えが出る問題ではない。関係者と何年もかかってひざ詰めで議論し、10年、20年先を見据えながら毎年毎年新しいことにチャレンジする以外に答えは見つからない。

新しい時代を迎えます。元号が変わるこのタイミングで自治体がこれからどうやって生き残っていくのか。観光を拠り所とする観光地熱海がどう生き残っていくのか。市民の暮らしをどう豊かにしていくのか。そのことを念頭に入れ、10年後、20年後を見据えた施策づくりに今から着実に着手しなければ、市民の暮らしを豊かにできない。そういうことを認識しながらに仕事に取り組んでほしい。
この熱海市に住む3万7000人の市民、多くの来遊客、居住者の一人ひとりの豊かな笑顔を一緒に作っていきましょう。
(齋藤栄市長・談)

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