熱海国際映画祭、東京での上映を断念 ホテルサンミ倶楽部で集中開催

実行委員会を構築してきた熱海市と袂を分かったことで、文化庁の補助金1250万円と県文化プログラム助成金350万円が消滅。財政的に開催が不透明となっていた第2回「熱海国際映画祭」(6月28日〜7月1日)について、運営会社フォーカス社の髪林孝司代表取締役は6月18日、熱海市内で記者会見し、市内和田浜南町のホテルサンミ倶楽部を主会場に、予定通り、6月28日からの4日間の日程で開催する考えを明らかにした。
6月14日の会見では、コスト面を考え、コンペティション候補42作品(2作品が辞退)の上映を東京都内で行い、最終日7月1日に市内のホテルでグランプリ作品上映と授賞式を開く腹案を示していたが、これを撤回。


この日の会見では「本来の趣旨から言って損得抜きに熱海で開催を望む声を多数いただいた。若干コスト高になるが、上映と式典を熱海市内で開催する。しっかり責任を果たしたい」と述べた。6月28、29、30日にホテルサンミ倶楽部の2会場でコンペティション候補作品32本(さらに10作品が辞退)を上映し、7月1日にはグランプリ作品を上映する。予定していた熱海後楽園ホテルと熱海ホテルニューフジヤはキャンセルした。
6月28日の開会式と30日夕の授賞式および閉会式は、市の観光文化施設「起雲閣」で行う方向で調整しているという。しかし、フォーカス社・髪林氏に対し、市の負担金500万円の返還を求めている齋藤栄市長は「(第2回熱海国際映画祭に)一切、関わらない」としており、市の施設で式典を行うのは困難な状況。ホテルサンミ倶楽部も正式契約には至っていない。開催が10日後に迫っても、今なお混乱が続く。
(熱海ネット新聞)


フォーカス社髪林孝司代表取締役とコンペティション担当のマイク・ロジャース氏

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