熱海市で新たな新型コロナウイルスの感染者が3人確認された4月30日、「月の栖 熱海聚楽ホテル」の森田金清社長は、市内清水町の熱海市医師会(29施設、58医師)に鈴木卓会長を訪ね、マスク5000枚を寄贈した。
「今日も新型コロナウイルスの感染者が確認され、市民に動揺が走っている。手術にも使えるマスクですので、医療従事者に使っていただき、熱海の安心安全にご尽力いただきたい」。森田氏の申し出に、鈴木会長は「マスク不足は逼迫しており、大変ありがたい。医師会をはじめ、診療所の先生方に配るとともに、大型連休明けにも設置を予定しているPCR検査センターで使わせていただく」と感謝の言葉を述べた。
今、急務なのが、新型コロナウイルスの感染を確かめる「PCR検査」受診。検査を受ける目安や基準が厳し過ぎ、保健所に相談してもすぐにはPCR検査に結びつかない。熱海市においても曖昧なままかかりつけ医で診療を受けるのが実状。これが医師にとっても、患者にとっても悩ましい問題になっていた。
そこで熱海市医師会は、静岡県の要請を受け、保健所の指導のもとにドライブスルー方式のPCR検査センターを立ち上げる方針。発熱や咳の症状がある人は、かかりつけ医などに電話で相談し、診察は病院ではなく、熱海市医師会の医師や看護師が対応するドライブスルー方式のPCR検査センターで行う。そこで感染が判明した場合は感染症指定医療機関へーーという流れになる。
「感染がはっきりしていれば、感染症指定病院となるが、PCR検査をしなければ、先に進めない。新型コロナウイルスの感染を防ぐには、短期間で検体の採取を行い、PCR検査の結果がスムーズに出るようにするのがベスト。希望者全員が受けられるわけではないが、保健所の指導の下、準備を進めていく」。過酷な医療現場の中で、一日も早い熱海市の感染終息に意欲を燃やす鈴木会長にとって、この日のマスク寄贈は、何よりの援軍となった。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
熱海市医療機関一覧http://www.atami-med.or.jp/categories/institution.html
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