4カ月遅れて熱海海上花火大会 ライブ配信が奏功 生観覧は例年の約4割

新型コロナウイルスの影響で4月から中止が続いた熱海海上花火大会が8月5日夜、熱海湾であり、当初の予定よりおよそ4カ月遅れて開幕した。感染防止のため、通常の半分の15分間に凝縮して行い、大空中ナイアガラ、創作花火、コンピューター制御の連続花火など5000発を立て続けに打ち上げた。
懸念された人出は例年の約4割の1万2千人(主催者発表)。見物客の密集抑止対策で市は市民や別荘所有者、ホテルの宿泊客らに「自宅や宿泊施設での観覧」、首都圏などの日帰り客には来訪せず新たに始めたYouTubeの市役所公式チャンネルでのライブ配信での観覧を呼びかけ、初回は奏を功した。ライブ配信では、熱海市出身で元AKB48メンバーの島田晴香さんが情報キャスターを務めた。
市内をはじめ、近隣市町に伊豆急ケーブルネットワーク(IKC)が生中継したこともあり、懸念された見物客の密集は最小限に止まった。しかし、首都圏などからの日帰り花火客は多く、空席が目立ったホテル旅館の宿泊客専用に用意した特別観覧席近くでは混雑や混乱が見られ、課題を残した。

熱海湾では、熱海温泉ホテル旅館協同組合を中心に年間16回程度の花火大会を開くが、毎年曜日に関係なく開催されるのが熱海市観光協会が主催する8月5日の花火大会。宿泊客がチェックアウト時に来年の予約を入れる人も多く、昨年の人出は3万3千人(主催者発表)。今年もホテル旅館の予約は満館状態だったが、先月末に市2例目のクラスター(感染者の集団)が発生したことで半分近くがキャンセルになった宿泊施設も出ている。
例年、渚小公園の臨時バス駐車場は市内の伊豆山温泉や伊豆湯河原温泉、伊豆多賀、網代温泉に宿をとり、チャーターバスで訪れる常連客が多いが、今回は伊豆山方面が2台、多賀網代方面が4台。いつもの半分。多くの人が宿泊施設でインターネットやケーブルテレビで観覧した。
全国で花火大会の中止が相次ぐ中、熱海海上花火大会は8月中にあと4回予定され、次回は8月18日。YouTubeとIKCがライブ中継する。
(熱海ネット新聞)
■主催 熱海温泉ホテル旅館協同組合、熱海市、熱海市観光協会、熱海商工会議所

【2020年(令和2年)熱海海上花火大会開催日】(予定)
春 4/18(土)・4/29(水・祝)・5/9(土)・6/14(日)・6/27(土)
夏 7/26(日)・7/31(金)・8/5(水)・8/18(火)・8/21(金)・8/23(日)・8/27(木)
秋 9/22(火・祝)・10/10(土)・10/24(土)
冬 12/6(日)・12/13(日)・2021年1/23(土)

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