日本最大級の送り火「百八体流灯祭」コロナ禍で95%減のかがり火で供養

熱海市のお盆の伝統行事「百八体流灯祭」(多賀観光協会主催)が8月16日夜、規模を大幅に縮小して開かれた。例年は上多賀の長浜海水浴場から中野の小山臨海公園までの約3000メートルに290基のかがり火を灯して先祖の精霊を送るが、今年は新型コロナウイルス拡大防止のため、長浜海水浴場の砂浜だけで行い、数も20基に減らして実施した。

「百八体流灯祭」は戦前まで300年続いた仏事。山から切り出した燃木(もしき)を井桁(いげた)に組み上げ、赤根、白石地区から中野海岸までの区間に2間(約3・6メートル)置きに並べ、僧侶の読経とともに一斉に火を灯して先祖の霊をなぐさめたという。

同協会が昭和30年代にお盆の行事として復活させ、現在は長浜海水浴場から中野海岸までの国道135号沿いに290基のかがり火を設置。地域住民が分担して火をともす。眺めの良い場所には毎年大勢の見物人が集まることから、その密集と行事の担い手の密接を避けるため、異例の形で開催した。
(熱海ネット新聞)
■日本一 京都や箱根など大規模な「大文字」の送り火はあるが、「一文字」では多賀の送り火は日本最大級。例年は、多賀湾が橙(だいだい)色に染まり、ゆらめく炎が幻想的-。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2023-8-23

    熱海海上花火大会に1万2千人、手荷物預かり場に長い列

    熱海海上花火大会の夏季シリーズ第5弾が8月22日夜、熱海湾であり、1万2千人(主催者発表)が…
  2. 2023-8-21

    被災地を照らす大輪の花火 伊豆山港で海上花火大会

    熱海市の伊豆山港で8月20日、伊豆山温泉海上花火大会が開催された。午後8時20分から35分ま…
  3. 2023-8-17

    お盆の夜焦がす網代温泉海上花火大会 去り行く夏惜しむ

    熱海市の網代湾で8月16日午後8時30分から、網代温泉海上花火大会(同温泉観光協会主催)が開…
  4. 2023-8-17

    熱海市で「百八体流灯祭•送り火」長浜海岸に110基のかがり火

    熱海市のお盆の伝統行事「百八体流灯祭」(多賀観光協会主催)が8月16日夜、多賀地区の長浜海岸…
ページ上部へ戻る