6月20日投開票の知事選で4選を目指す現職の川勝平太氏(72)=無所属=が6月7日、告示日の3日に続いての熱海入り。市内中央町の清水町バス停前と下多賀のJAあいら伊豆下多賀支店前で街頭演説を行った。橋本一実市議会副議長、金森和道前市議が応援に駆けつけた。
県中、西部地区では「リニア工事問題、それに伴う流域住民の水質問題」を遊説の柱に据えるが、一部で「川勝氏は観光に冷たい」との指摘があるからか、熱海では「観光•誘客施策」を訴え、投票を呼びかけた。
県の観光協会会長も務める川勝氏は、「1カ月後に行われる東京オリンピック・パラリンピックを機会に自転車文化を静岡に根付かせる」と強調。国土交通省から先月末、日本を代表する自転車道「ナショナルサイクルルート」の第2弾として、延長1487キロの「太平洋岸自転車道」(千葉、神奈川、静岡、愛知、三重、和歌山)が決定したとの通知が届いたことを紹介した。
静岡県では、熱海市から国道135線沿いに下田市を周り、伊豆半島南端の石廊崎(南伊豆町)を経て沼津に至る。サイクルツーリズムの推進により、伊豆半島に新たな観光価値を創造し、 地域創生を図ると。
また官民を挙げて新型コロナウイルス感染防止に取り組んで来た結果として、静岡県は東隣の東京、神奈川、西隣の愛知に比べ、圧倒的にコロナ感染者が少ない。そこで政府から「静岡県民が県内旅行をするのに69億円の補助金の交付があり、感染収束後の実施にプールしてある」と紹介。一方で少子化対策の若い世代の移住者誘致策として、オンラインなどの設置や仕事部屋の改造費に35万円、県産材を使った改築に別途15万円、家庭菜園の庭整備にさらに14万円。移住者に最大計64万円を補助している実績を力説。
「コロナ禍で東京を脱出したいという人が増え、移住先としてもっとも人気が高いのが静岡県。今や風は東の玄関、熱海を先頭に伊豆半島に吹いている。コロナの脱出はワクチンしかない。今しばらく辛抱すれば、熱海は訪れる人と移住してくる人であふれ返る」ー。市内遊説の途中では、熱海市観光協会、多賀観光協会などを訪れ、支持を訴えた。
県知事選には、新人の岩井茂樹氏(53)=無所属=も立候補している。岩井氏は9日午後6時半からマックスバリュ熱海店第2駐車場前(中央町)で街頭演説を行う。
(熱海ネット新聞)
◆川勝平太(かわかつ・へいた) 大阪府生まれ。早大政経卆-同大学院とオックスフォード大で博士号。専門は比較経済史。早大教授を経て静岡文化芸術大学長。静岡県知事3期。
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