6月20日投開票の知事選に立候補した前参議院議員の新人岩井茂樹氏(53)は9日午後6時半から、マックスバリュ熱海店第2駐車場前(中央町)で街頭演説を行った。前日同所で行われた現職川勝平太氏(72)の街頭演説では聴取が約50人だったのに対し、岩井氏には10倍の約500人が集まった。
齋藤栄市長、勝俣孝明衆院議員、藤曲敬宏県議も激励に訪れ、マイクを握り、支援を呼びかけた。自民党市議団が出席し、田中秀宝市議が司会を務めた。
告示後、初めて熱海で街頭演説を行った岩井氏は、「稼ぐ力を取り戻すことが重要。熱海の場合は基幹産業の観光業、そして飲食店。皆さまの声に耳を傾け、要望を国に届ける知事を目指す」と支援を訴えた。
今年1月、東京など1都3県を対象に、緊急事態宣言が発令されたとき、隣接するの神奈川県湯河原町では、時短営業要請に応じた飲食店などへ1日1店舗当たり一律6万円の協力金が支給された。しかし、県境をまたいだ熱海市の飲食店には1銭も入らなかった。藤曲敬宏県議から熱海市の飲食店の窮状を聞いた当時、国交省副大臣だった岩井氏は、西村康稔経済再生担当大臣に掛け合い、静岡県も感染対策をしっかりやって知事が時短要請すれば、4万円くらい支給できるスキームを整えたという。
「ところが、いくらたっても県の方からリアクションがなく、現職の知事は動かない。国が県民のために施策をやっても、知事が判断しなければ、皆様の元には届かない。この挫折が、今回知事選にチャレンジする一つの理由」と話した。
(詳しくはYouTubeで)
齋藤栄市長 「静岡県は東西に広い。例えば、浜松はヤマハを中心に製造業のまちだが、熱海は観光で生きている。知事はそれぞれの地元の産業界の声を聞き、対話することが大切だ。例えば、伊豆湘南道路。東京から熱海、伊豆に来る際、夏やGWの繁忙期は車の渋滞との戦いとなる。20年前から熱海市が中心となり、小田原から沼津への新しい道路「伊豆湘南道路」の建設を国に要望してきた。なかなか計画が進まなかったが、昨年、我々首長と一緒に岩井氏が国土交通省を回ってくれ、調査費の予算が付いた。予算が付いたということは、地域の要望を国が認めたということ。熱海をさらに発展させるには岩井氏の力が必要だ」
勝俣孝明衆院議員 「今、齋藤市長から本当に力強い岩井氏への応援の言葉があった。熱海にとって大事なのが観光。市民の約8割が何らかの形で関わっている。コロナ禍で昨年のGW、夏休みは非常に厳しい 状況だったが、GoToトラベルキャンペーンで何とか乗り切れると。しかし、野党からGoToのせいで感染が広がったと根拠のない批判を浴びた。その際、国交省副大臣として真摯に批判に対応し、誠実に答弁していたのが岩井氏。年末の厳しい時期に軽井沢の別荘でベートーベンを聴いていた人とは違う。厳しい選挙戦だが、ようやく相手の背中が見えてきた。熱海市の未来のために一票を投じてほしい」
藤曲敬宏県議 「今月3日、現職が熱海駅で街頭演説を行った際、齋藤栄市長は応援演説を行い、みんなが不思議に思った。相手が現職だから、両方バランスを取ることも必要なのは分かるが、私はその際、どちらを応援するんですか? もし本気で応援してくれないなら、9日の岩井さんの応援演説来なくていいですと。しかし、今日、市長はこの場に来てくださった。
現職は、5月補正予算で観光飲食支援に国から88億円が降ってきた言うが、降ってきたのではない。岩井さんが静岡県は緊急事態宣言が出ておらず、県民が苦しんでいると頭を下げ、汗を流してとってきた金だ。市長はこの2年間、県の市長会会長として現職と話をする機会が多くあり、現職と岩井さんの違いをお分かりと思うが、ここが現職と岩井さんの違いだ。
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