自民党二階幹事長が熱海訪問 市長、観光関係者らから要望を聞き取り

自民党の国土強靭化推進本部長を務める二階俊博幹事長が8月6日、7月3日の大雨で大規模な土石流に見舞われた熱海市を訪れ、被災した伊豆山地区の最上部付近の災害現場、被災者が避難生活を送るホテルを視察した。
その後、 市役所で齋藤栄市長および市の基幹産業であるホテル旅館関係者から、被災者の生活再建に向けた支援や風評被害とコロナ禍でダブルの打撃を受ける観光業の誘客対策について要望を聞き取った。
二階幹事長は「我々は単に視察に来たのではなく、皆さんのことを本気で助けるために来た」と話し、主席者に奇譚のない意見を求めた。

市長は、22人の方々が亡くなり、今なお行方の分からない人が5人いる現状を説明し、「熱海の歴史の中で史上2度目の大災害。もっか、行方不明者の捜索活動に全力を挙げているが、同時に被災者の生活再現が最重要課題。土石流に襲われた逢初川流域の復旧復興に国の支援を賜りたい」と要望した。

熱海商議所副会頭で熱海温泉ホテル旅館協同組合の森田金清理事長は「現場を見ていただいたように伊豆山地区は大変な状況。ああいう光景が毎日、テレビに流れ、熱海にいらっしゃるお客様が激減している」と説明。打開策としてコロナ収束後に観光地復興枠でGoToトラベルの割引率の上乗せや、静岡県が県民を対象に実施している地域クーポンの対象を首都圏にも拡大するなどの国の支援を要望した。

被災地伊豆山温泉の中川勝仁旅館組合長は、組合に加盟している施設は7施設あり、いずれも建物本体には被害がなかったが、現在営業しているのは3施設。残りの4施設は被災現場の景観、道路事情、温泉施設、水道などの影響で本稼働できない状況にあると説明。「伊豆山温泉の源泉は道後温泉、有馬温泉とともに日本三大古泉で知られる走り湯。地域の宝である源泉が被災し、あらゆる面で影響が出ている」と話し、源泉の復旧支援とともに、風評被害の払拭が急務と訴えた。

これらの要望に二階幹事長は「全国的に有名な熱海が復興することは非常に大切なこと。被災者が元の生活に戻れ、観光が復興するように、党として、政府としてやれることは全てやる。予算的にも十分対応し、ハード、ソフト両面で実行させていただく」と述べた。
二階幹事長の熱海入りには、党国土強靭化推進本部の林幹雄本部長代行(衆院議員)、佐藤信秋本部長代理(参院議員)、今村雅弘副本部長(参院議員)と地元の勝俣孝明衆院議員が随行し、現場視察には藤曲敬宏県議、越村修市議会議長、赤尾光一同副議長が同行した。
(熱海ネット新聞)

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