参院補選 自民党若林洋平氏が熱海入り 土石流の惨劇に強い怒り!

参院静岡選挙区補欠選挙に出馬した自民党新人の若林洋平氏(49)=公明党推薦=が10月14日、熱海入りした。午後5時から伊豆山の土石流現場で被災者など地域住民やボランティアの声を聞いた後、午後6時半から熱海芸妓見番で立会演説会を開いた。


齋藤栄市長、勝俣孝明衆院議員、蓮池章平県議(公明)の応援演説に続いて登壇した若林氏は「4期目の市長を7カ月で辞して自民党の公募に手を挙げたのは、7月3日の熱海土石流の惨劇に対する強い怒りがあった。政治家の1人として絶対に許しちゃいけない。2度と同じことを繰り返しちゃいけないと」ー。
不正盛り土対策には壁があり、県の条例違反を見付け、市が中止命令を出しても、業者と行政のどちらの費用で片付けるかの定めがない。富士山麓は特に狙われていたことから、御殿場市は災害に備え、富士、富士宮両市と合同で県に法整備を要望していた矢先の惨劇だったという。
「人災で片付けられる問題ではない」と語気を強め、「しっかり検証し、これから先の不法盛り土は絶対に許さない。それをやれるのは国しかなく、現場のその声を持っていけるのは私しかいない」と出馬の理由を熱く語った。

前日、母親の芳子さんを亡くした齋藤栄市長も応援に駆け付けた。12年ほど前に菊地豊伊豆市長、若林洋平御殿場市長、加藤憲一小田原市長(当時)、冨田幸宏湯河原町長と県をまたいだ首長連合「クールファイブ」を結成。定期的にそれぞれのまちに集まり、様々な政策について意見交換を続けてきた。「言わば同志。若林さんが参議院議員になることは熱海市民とっても大きな利益」と話し、支持を呼びかけた。

この日衆院解散したばかりの勝俣孝明前衆院議員も国会から駆け付け、応援演説。「道路や橋の建設と違い、票に結び付かない環境問題に取り組む政治家は少ない。しかし、若林さんは御殿場市長の時にいち早く政府が掲げるカーボンニュートラル(2050年までに温室効果ガスの排出ゼロ)に賛同し、環境省を県に誘致して雇用を増やしていくまちづくりを提唱した」と紹介。
さらに「伊豆山の土石流でもそうだったが、災害が起きた時にすぐに来て助けてくれるのが、御殿場の駒門、板妻、滝ヶ原の駐屯地。若林さんが参院議員になっていただくのは、熱海にとっても大変心強い」ー。

蓮池章平県議(公明)は、この参院補選でもし与党の若林さんが負けるようなことがあれば、その1週間後の衆院選で流れが一気に野党の方に行ってしまうと警鐘を鳴らした。「共産党が政権の一翼を担う、そんな政権ができたら外交防衛や安全保障の面から見て、日本は大変な状況になる。そうならないための鍵を握っているのは静岡県民」と話し、政治や選挙に関心の低い若い人たちに投票に行くように呼びかけてほしいと訴えた。

締めのあいさつは、藤曲敬宏県議が務めた。「今回の選挙は、国交省の副大臣を投げ打って、県知事選に立候補していただいた岩井茂樹さんの議席を決める大事な選挙。熱海土石流の復興には100億円近くかかる。が、激甚災害に指定されたことで費用負担は国が3分の2、県が3分の1。熱海市はほんの数パーセントで済む。国の予算獲得、法整備には何としても若林さんの力が必要だ」と投票を呼びかけた。
演説会には、内田進自民党熱海支部長、越村修議長、赤尾光一副議長、竹部隆、高橋幸雄、稲村千尋、田中秀宝、川口健、杉山利勝(以上自民)、米山秀夫、後藤雄一(公明)の各市議、森田金清熱海温泉ホテル旅館協同組合理事長、中島幹雄市観光協会会長など120人を超す支援者が駆け付けた。
(熱海ネット新聞)
■若林洋平(わかばやし・ようへい)茨城県水戸市出身。埼玉大理学部化学科卒。大正製薬、病院事務長を経て御殿場市長を3期12年。コロナ感染拡大防止策として、全国に先駆け、バーやナイトクラブなど市内200店舗に1店舗100万円を上限に市独自の休業補償を支給。

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