【編集室】青い目の人形「メリーちゃん」が物語る、往年の網代の輝き

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ようこそ青い目の人形メリーちゃん
答礼人形「富士山三保子(ふじやまみほこ)」里帰り展が25、26の両日、熱海市役所玄関ロビーであり、過去に例がないほど多くの市民が訪れた。主役は89年目にして初めて故郷静岡に里帰りした日本人形・富士山三保子なのだが、強烈な印象受けたのは、そのきっかけを作った日米友好を願って米国から昭和2年に当時の網代尋常高等小学校に贈られた青い目の人形「メリーちゃん」。そして当時の同小学校の写真だ。現在では信じられないくらい多くの児童が校庭に集まり、メリーちゃんを歓迎。熱気が満ち溢れている。
隆盛を誇った漁師まち網代
素朴な疑問は、なぜ青い目の人形の送り先が熱海の小学校ではなく、網代だったのか。しかし、この写真と時代背景を考えると理解できる。網代はもともと「京、大阪に江戸、網代」と呼ばれ、江戸時代から日本屈指の漁師町、港町として隆盛を極めた地。ほんのちょっと前の大正時代に日本の金持ち100人に選ばれた網元の家「平井家住宅主屋」(国登録有形文化財)もすぐ近くにある。当時、網代のまちがいかに輝いていたかは容易にうかがい知れる。
青い目の人形は、静岡県には253体届き、現存するのはわずかに5体。太平洋戦争により、敵性人形とされ、多くが処分されたり、竹やりで突かれたりして消滅したからだ。そんな中にあって網代の小学校は、教員らがこっそりかくまった。昭和49年、校舎改築前の創立100周年の年に校長室の戸棚で風呂敷に包まれた木箱の中から偶然みつかったという。
新青い目の人形タミーちゃんも網代へ
そんな秘話を知ってか、昭和63年、青い目の人形で日米友好を呼び掛けた米国人牧師ギューリック氏の孫にあたるギューリック3世夫妻が、熱海市役所に当時の内田滋市長を表敬訪問。新青い目の人形「ルイーズ」をプレゼントした。この人形は第一小に寄贈された。恩義に熱い同夫妻は平成3年にも熱海市を再訪し、網代小学校を訪れ、新青い目の人形「タミ-」を寄贈した。網代小では現在も「メリーちゃん」と「タミーちゃん」を大事に保管展示している。今回、熱海市役所を訪れた鑑賞者の多くは、小学生時代を懐かしむ卒業生だった。
戦後に贈られた”新青い目の人形”は県内に6体あるが、そのうち2体は熱海市の小学校。そこには大事に「メリーちゃん」を保管してくれ網代の人たちへの感謝の気持ちが強く込められている。
(熱海ネット新聞)

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熱海小ルイーズちゃん

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