来宮神社神社（雨宮盛克宮司）の例大祭は１５日、本殿で例大祭奉幣の神事が厳かに執り行われた。秋葉山本宮秋葉神社（浜松市）の河村基夫宮司が神社本庁から来宮神社の例大祭に捧げられた幣帛料（へいはくりょう）を供進する使者を務め、雨宮宮司が拝殿に備え、熱海の繁栄と恒久の平和を祈願した。
神事には神社役員や厄年奉賛会「来宮虎友兎會（こゆうかい）」の会員ら約１５０人が参列。雨宮盛克宮司の祝詞奏上に続き、斉藤栄市長、勝俣孝明衆院議員、藤曲敬宏県議、杉山利勝市議会議長、櫻井豊彦静岡浅間神社宮司、小澤修二箱根神社宮司、落合偉洲久能山東照宮権宮司らが玉ぐしを捧げた。
その後、神女神楽、浦安の舞、鹿島踊、熱海芸妓衆の舞が奉納され、「来の宮参り」など４演目を披露した。
◆主な参列者　中島幹雄熱海市観光協会会長、目黒俊男熱海温泉ホテル旅館協同組合理事長、及川博行熱海署長、橋田壽賀子（脚本家）、湯川れい子（音楽評論家）、江原啓之（スピリチュアル・カウンセラー）、竹部隆、泉明寺みずほ市議など

神女神楽
例大祭神事に続いて「神女神楽（みこかぐら）」で奉納され、熱海市銀座町の釜鶴専務・二見一輝瑠さん、若菜さん夫婦の長女白空（はく）さん（６歳、市立第一小１年）が、優雅な舞を披露した。雨宮盛克宮司、祖父の康一さん夫妻らが見守る中、神女役の櫻井清孝さんと小山太一さんを従えて、笛、大太鼓、大拍子、鐘に合わせて神妙な面持ちで舞い、鈴の音を響かせた。

浦安の舞
４人の舞姫が鎌倉時代から受け継がれた十二単に身を包み、伝統の「浦安の舞」を奉納した。今年の奉仕者は柳下美帆さん（熱海中２年、銀座町）、長田葵さん（同、相の原町）、東由珠さん（同１年、緑が丘町）、屋代悠那さん（同、上宿町）。１６日にも神社本殿や御旅所などで奉納する。

鹿島踊り
来宮神社鹿島踊り保存会（古屋勲会長）が静岡県無形民俗文化財に指定されている鹿島踊りを披露した。鹿島踊りは鎌倉時代、鹿島地方（茨城県）より海を渡り、伊豆・相模地方に伝えられ、２２カ所の里で踊られている。中でも来宮神社鹿島踊りは伝えられた踊りを頑なに守り、伝承されている。毎年、境内で披露されるが、今年は雨のため本殿で奉納した。

熱海芸妓
熱海こがし祭りに華を添えよと、熱海芸妓衆が演芸を披露した。演目は「木遣マンボ」「すずみ舟」「来の宮参り」「三下り甚句」。沙都美さん、いろ紙さん、宏紀州産、金太郎さん、京馬さん、ちづ穂さん、美穂さんの艶姿が例大祭を彩った。
【地方】唄＝小文さん、一馬さん▽三味線＝露子さん、旬子さん▽かげ囃子＝小いちさん