熱海市役所の第3庁舎入口に鎮座する「御殿稲荷(いなり)神社」で18日、秋祭があった。雨宮盛克宮司が神事を執り行い、祝詞を奏上したあと、同神社世話人の講元代表・杉崎孝さん、池田重樹新宿町内会長、斉藤栄市長夫妻、藤曲敬宏市議らが玉串を奉てんし、家内安全と熱海市の発展などを祈願した。
斉藤市長は「目の前の岡本ホテル跡地を市が購入できたのは御殿稲荷のお導きだと思っている。このご縁のある土地に図書館とホールを中心とした市民の集う場を一日も早くつくり、市民福祉の向上を図りたい」。藤曲県議は「市が造ろうとしているこの複合施設が何とか一番いい形で地域の、そして市民のためになるよう祈願した」。両氏とも御殿稲荷の神様に、神社から岡本ホテル跡地を見守っていただき、いい方向に導いてほしいと声をそろえた。
◆御殿稲荷(ごてんいなり) 江戸幕府三代将軍・徳川家光は、家康が大湯の温泉で湯治した熱海に湯治御殿を造らせた。その際、御殿の鬼門除けのために京都伏見神社より分祀して建立。昭和38年(1963年)、新宿町御殿稲荷溝の講中や有志により修復。平成24年(2012年)、熱海市役所の建て替えにあわせて講中、新宿町内会が社、棚、石垣を改修して塗り替えた。
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