伊豆山神社(原口尚文宮司)で仲秋の名月の15日、第65回「源実朝をしのぶ仲秋の名月伊豆山歌会」が開かれた。雲間から時折、月が差す中、現代歌壇を代表する馬場あき子さんら歌人5氏が献歌句を朗詠し、およそ150人の参拝者が情緒ある光景に見入った。ジュニア部門で天位を射止めた京増優夏さん(熱海中1年)と市来みらいさん(第一小6年)も厳かに歌をささげた。「箱根路を我が越え来れば伊豆の海や沖の小島に波のよる見ゆ」の一首で知られる、鎌倉三代将軍で歌人の「源実朝」を偲ぶ毎年恒例の行事。
栗木京子先生選 天位
「先ぱいの野球の姿かっこいいアウト一つが勝つかぎとなる」熱海中学校1年 京増優夏
染野太朗先生選 天位
「水面にうつりかがやく満月はさかなにあてたスポットライト」第一小学校6年 市来みらい
「大きなる月海上に上らんと力めるごとし海あかりする」馬場あき子
「椰子の木の夜の鏡葉せいねんにして晩年を駆けぬけしきみ」三枝浩樹
「伊豆山がおほきな船となるこよひ月の光に漕ぎ出でむとす」池田はるみ
「常若のかがやき秘めて伊豆山の空の深みを月渡りゆく」栗木京子
「つきかげはつきがげなればよろこびも悲しみもまたかがよふばかり」染野太朗
主催:熱海市、伊豆山温泉観光協会
後援:一般社団法人角川文化振興財団「短歌」編集部
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