6月25日投開票の静岡県知事選に出馬を表明した現職の川勝平太氏(68)を支援する政治団体「夢あるしずおか創造会議」は6月4日夜、熱海市の起雲閣で「熱海の未来を語る」をテーマに県政報告会を開いた。齊藤栄市長、渡辺周衆院議員、山田治雄市議が来賓で挨拶し、金森和道、小森高正、和田翔平市議や橋本一実前県議、市民、連合静岡の関係者など約80人が聞き入った。
川勝氏は「きょうから実質遊説を始めたが、迷わず伊豆半島からスタートさせた。2018年からJR6社による大型観光キャンペーン『デスティネーションキャンペーン(DC)』の対象地に静岡が決まった。中心は伊豆半島。2019年2月には世界自転車選手権が伊豆半島で開催され、翌年には東京五輪・パラリンピック。伊豆半島ジオパークの世界認定も近い。熱海の年間宿泊客数は今は300万人だが、相乗効果でさらに増える。日本の総人口の約3分1を占める首都圏から伊豆半島の玄関口である熱海に入って情報を得、伊東、下田などをぐるっと回って熱海に泊って帰る。伊豆半島が世界に羽ばたく地域になる環境を整えるのが後世に対する義務だと思って仕事をしたい」と力を込めた。
知事選には、バルセロナ五輪柔道女子銀メダリストの溝口紀子氏(45)が出馬を表明している。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
◆齊藤栄市長 熱海はV字回復とよく言われるが、元に戻っただけで実はここからが大切。具体的なプロジェクトとして県の強い支援の下で全国の観光地との激しい競争の中で「デスティネーションキャンペーン」を勝ち取ったのは大きい。来年から3年間、JR6社による伊豆半島の全国キャンペーンが始まる。新駅ビル・駅舎もでき、10年前に話題になった公営企業の不良債務も今年度でゼロになる。伊豆半島の東の玄関口である熱海をさらに発展させたい。
◆山田治雄市議 本日は土砂災害・全国防災の日で私も訓練に参加してきた。熱海は傾斜地が多く、担当しているのは県。その意味でも川勝知事の手腕を高く評価している。しかし、最近新聞紙上では、知事は何か政策にちょっとでもあると、他人の皆さんのことをあれこれおっしゃる。が、耳に入っても自分で消化し、口に出さないことが肝要。議員になって43年。政治経験は私のほうが長いので、年寄りがそんなことを言っていたと思って、県民にとって一番何が大切なのかを考え、知事の政務に努めてほしい。
◆渡辺周衆院議員 伊豆は一つと言いながら、まだ統一されていないのが交通系のICカード。首都圏から来た場合、熱海・伊東まではSuica(JR東日本)が使えるが、熱海から南の函南以降はTOICA(JR東海)しか使えない。下田へ向かう伊豆急行線ではSuicaとPASMOが使えても、伊豆箱根鉄道の駿豆線ではともに使えない。日本人でもよくわからないのに外国人にはなおさらだ。これらを管轄するのが総務省。副大臣を務めた経験を生かし、統一された交通ICカードの実施に尽力したい。外国人のインバウンド対策にこれは急務。
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