世界3大花木の一つ、「ジャカランダ」が見頃を迎えた熱海市のジャカランダ遊歩道で6月10日、「ATAMIジャカランダ・フェスティバル2017」が開幕した。オープニングセレモニーでは齊藤栄市長、中島幹雄熱海市観光協会会長、大塚実大塚商会名誉会長らの挨拶に続いて、熱海市に馴染みの深い湯川れい子さん(音楽評論家)、石井幹子さん(国際的照明家)が紹介され、ジャカランダへの思いなどを語った。記念コンサートではジャズシンガーのmegさんが同フェスティバルのテーマ曲となった新曲「Jacarandaの花のように」(作詞・湯川れい子、作曲・押尾コータロー」を披露し、開幕を祝った。
2014年6月に106本のジャカランダを新たに植栽し、市の新たな観光スポットとなった同遊歩道(プロムナード)では、お約束通り、6月に入り続々開花。爽やかな青紫の花たちがブーケのように空間を彩り、観光客や市民を目を楽しませている。糸川付近135号線沿いのジャカランダも見頃を迎え、親水公園一帯が計140本のジャカランダでブルーに染まった。
フェスティバルは見頃が続く今月25日まで開催され、期間中の毎日、午後6から9時までライトアップ。土・日曜には飲食や菓子、フリーマーケットが並ぶ。
同日は、熱海ニューフジヤホテルで「ジャカランダサミット」が催され、齊藤栄市長と藤曲敬宏県議らが金沢秀三郎雲仙市長(長崎県)、大野理日南副市長(宮崎県)をはじめとする両市観光関係者とジャカランダを自然観光資源とするまちづくりなどについて意見を交わし、交流を深めた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
◆主催=熱海市と熱海市観光協会
齊藤栄市長の挨拶「政府が刊行している今年の観光白書で、この10年に市が取り組んできた熱海梅園の梅、糸川遊歩道のあたみ桜、親水公園のジャカランダの花木の整備が優良事例として紹介されている。これも本日ご来賓で臨席されている大塚実名誉会長のご支援があったからこそ。これからの課題は、会長からいただいたこの宝物をすべての市民が守り、育てていくことだと考える」
中島幹雄熱海市観光協会会長の挨拶「正直に申しますと、若干、今日のフェスティバルまでに咲いてくれるかハラハラしておりましたが、開幕に合わせてジャカランダがきれいな青紫の花を咲かせた。これは凄い。たしかに10年前に比べると、熱海は大変素晴らしくなった。大塚名誉会長には、いい時期に会長になったね、と言われたが、市長さんともども感謝している」
大塚実大塚商会名誉会長の挨拶「私はクルーズ船・飛鳥Ⅱで世界一周の旅を4度行ったが、熱海に相応しいと思ったのが、リスボン(ポルトガル)で見たこのジャカランダだった。植栽から3年できれいに花を咲かせたが、まだ本領を発揮していない。あと2、3年たてば、もっと良くなる。95歳になったが、それを見届けるまで毎年ここに来たい」
杉山利勝市議会議長「熱海のジャカランダの歴史は、内田滋市長時代の1990年にポルトガルのカラカイス市と姉妹都市になり、翌年、55人の訪問団が同市を訪れた。その際、土産に1苗のジャカランダをいただいたが、空港で土を没収され、木の部分だを持ち帰ったと聞く。それを熱海梅園に植え、大事に育ててきた。先人たちの努力に敬意を表すとともにこれからもこの花を大事に育てていきたい」
藤曲敬宏県議「世界3大花木として知られるジャカランダは、冬の時期に気温が0度以下になると、次の年は花を咲かせないそうです。逆に言うと、熱海は冬でも暖かく、ジャカランダ同様に人にとっても住みやすい街。今日、ジャカランダを自然観光資源とする雲仙市(長崎)、日南市(宮崎)とジャカランダサミットを開くが、熱海市以外は九州の市。このことでも熱海市の恵まれた自然環境が分かる」
音楽評論家・湯川れい子氏「熱海との関わり今から15年前、熱海をもう一度盛り上げようというシンポジウムに招かれたこと。その時のメンバーが世界的照明デザイナーの石井基子さん、医学博士で経済博士の佐藤富雄先生と私でした。当時はホテルにペンペン草というか、最悪に時期。その時、石井さんが熱海サンビーチの夜の砂浜を青く輝くムーンライトビーチに、ライトアップして下さった。私も熱海に仕事部屋を設け、時々、そこにこもって仕事をしております。今回のmegちゃんの「Jacarandaの花のように」も熱海で書いた曲。今回のフェスティバルのテーマソングに選んでいただき、ありがとうございます」
世界的証明デザイナー・石井基子さん「ジャカンランダという花の名前を聞いた時、以前に仕事をしておりましたロサンゼルスを思い起こした。ビバリー・ヒルズ、そう、世界屈指の高級住宅地。ジャカランダの並木がたくさんありました。熱海市は本当にいいお花を選んだと思います。青紫の色はモダンアートの色で熱海市のイメージにぴったり。私は事務所の保養所ともう一つマンションを使っておりますが、東京で疲れた時、熱海に来て新しいアイデアが生まれる」
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