【文化】ビッグネームの仲間入り、渡辺修一院長がヤクルトホールで講演

公認スポーツドクター、温泉療法専門医、産業医など多方面で活躍する熱海市の渡辺耳鼻咽喉科アレルギークリニック・渡辺修一院長が、東京・東新橋のヤクルトホールで開催された能率協会主催の第522回月例研究会で熱弁をふるった。これまで講師を務めたのは坂根正弘小松製作所元会長、佐治信忠サントリーホールディングス会長、手嶋龍一前NHKワシントン支局長など各界を代表する面々。日本注視の講演を全録。


渡辺耳鼻咽喉科アレルギークリニック・渡辺修一院長

はじめに
「健康は幸せ」と考えられる人は多いと思います。健康であるならば、毎日元気で働くことができ、心身共に「健康である」ことが大切です。身体の状態を「健康」に保っていると、エネルギーが沸いてきて、目標達成のための行動力に繋がります。
自分の心と体の関係を知ることは、心身の健康を保つために役立つと思います。
幸せ5健は、肉体的パワー・精神的に自信・社会的に信用・経済的にリッチ・家庭的に健全であることです。
(1)「かかりつけ医」を持つこと
現在では高齢化による医療需要が高まり、病気の多様化も進んでいます。患者一人ひとりが医療機関を使い分けることは、社会全体が適切でスムーズな医療を受けることに繋がるのです。
健康の疑問や不安の相談、健康診断など、近所に気兼ねなく話のできる「かかりつけ医」を持つことはとても大事です。そこで、日頃から、自身や家族の健康を意識した生活を目指しましょう。


(2)変化する現代社会に生きる
私たちが生きる現代社会にはストレスがつきもので、ストレスを感じずに生きていくのはとても難しいことです。
企業ではすべてにおいて結果が問われるようになり、結果からものを見る習慣が貫かれております。そんな周囲が認めてくれるような結果を出すために「仕事や働く量を効率よく上げろ」ということになり、無理を重ねることが多くなります。
こうした無理がストレスとなるのですが、現代社会ではこれらが完全に無くなるわけではありません。大事なのは、それらをいかにコントロールするか。コントロールしたくても、ストレス自体は目に見えないから厄介です。まずは目に見えるものをコントロールすることによって、結果的にストレスやしがらみをコントロールすることが出来るのです。


(3)耳鼻咽喉科・アレルギー科日常診療について
私の専門である耳鼻咽喉科というのは、文字通り耳と鼻と咽喉を診察する科ということになります。実はその他にもみる範囲は意外に広く、おおよそ胸部から上、眉毛から下の範囲が耳鼻科の範疇ということになります。
副鼻腔炎・蓄膿症の手術の相談やアレルギー性鼻炎・花粉症の相談・レーザー手術や舌下免疫療法、聞こえや、補聴器、嗅覚や味覚、いびき、睡眠時無呼吸症候群、中耳炎の相談、ダイビングや飛行機での耳痛相談、耳管狭窄症の相談・処置、高山病・時差ボケの相談・ドーピングの相談等も行っています。
脳神経のトラブルとして、めまいや顔面神経麻痺といった病気がありますが、これも耳鼻咽喉科の守備範囲です。
また、私は産業医・労働衛生コンサルタントとして、ホテル等の労働者の安全のため作業環境管理や作業管理、健康管理を担っています。従いまして、何か体の不調を感じたら耳鼻咽喉科でも気兼ねなく相談してみるものよいと思います。


(4)日本温泉気候物理学会温泉療法専門医として
私は、熱海市の活性化について「健康と温泉」をテーマに活動を続けて参りましたので、温泉について改めてご紹介します。
先ず温泉とは、昭和23年「温泉法」を要約すると、天然温泉とは①《温度》温泉源で採取されるときの温度が25度以上、②溶存物資の総量が1kg中に1000㎎(1g)以上含まれ、③その他規定された成分を含むものとなります。
温泉にはまず温泉効果があります。あたたかい温泉で血行がよくなることにより多くの効能が得られます。体が温まることにより血管が広がり新陳代謝が高まり、体内の不要物の排泄を促すのです。
また、泉温別特長として、熱い温泉(42度以上)は、緊張、興奮の自律神経「交感神経」が優位に立ち、しっかりと目が覚めた状態と成ります。一方、ぬるめの泉温(37度〜40度)の温泉は、気持ちを鎮める働きをするリラックスの自律神経「副交感神経」が優位に立ち、落ち着いた気分になります。なお、日本人がもっとも気持ちが良いと感じる泉温は「42度」で、気持ちよさからくるリフレッシュ効果が望めます。

次に水圧効果があります。体表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかり、内臓が刺激され、内臓運動となります。つまり、天然マッサージの状態です。脚には全血液量の約3分の1が集まり、この血液が心臓に送り返されるため「脚は第二の心臓」といわれることがあります。この脚の血液は、陸上では、重力が邪魔をして血液が心臓まで上がりにくくなります。ところが、入浴すると、水圧で血管が細くなり、血液が心臓に向かって押し上げられます。その結果、下肢の静脈の流れが良くなり、血液やリンパ液の循環も活発になっていくのです。
なお、全身浴ではこの水圧により心臓への負担が大きいのですが、半身浴や足浴では静水圧が減少するので、心臓への負担が少なくなります。
さらに浮力効果があります。温泉に首まで浸かると、体重は約10分の1になり、体を自由に動かせるように成ります。カラだが軽くなった感覚により筋肉が緩み、脳波が「α波」のリラックスした状態になりやすいようです。また、からだの各部分を早く動かすと、水の抵抗力が加わり筋肉の強化に成ります。
こうした温泉の利用から心身をリフレッシュすることで健康維持に役立ちます。


(5)公認スポーツドクターとしてオリンピックについて
私は、ロンドンオリンピックに公益財団法人日本体育協会公認スポーツ指導者視察団として参加いたしました。東京オリンピックでは3つの基本コンセプトがあり「すべての人が自己ベストを目指し」「多様性と調和」「未来への継承」を目的にしています。スポーツには感動があります。美しさがあります。情熱がありチームワークがあり、向上心、協調性があります。健康があり、生きがいがあり、元気になります。応援があり、成長があり、そして奇跡があり、世界人類「みんな」のかけがえのない財産なのです。
スポーツは人々に大きな感動や楽しみをもたらすとともに、人間の健康保持に役立ちます。スポーツを通して国民の健康を維持し、国民医療費の増大を抑制することも期待できるのです。
来る東京オリンピック・パラリンピックに向けて、どんな未来像を世界に示すことができるかが私たちに問われています。オリンピックは人間の祭典ですから、日本人の暮らし方の奥にある価値観や文化、その根底に潜む伝統や歴史を再発見する文化プログラムを通じて、その答えを示せればいいと考えています。

おわりに
健康でいることは、どんな人にとっても、人生を楽しむための方法の一つであるといっても過言ではありません。心や身体の能力を高めたり、人生を充実させたりすることで、潜在的な健康力を高め、かけがえのない最高の人生をいきることと成るでしょう。

能率協会第522回月例研究会
<日時>
2017年6月7日(水)18:30~20:00
<場所>
ヤクルトホール(株式会社ヤクルト本社)
〒105-8660 東京都港区東新橋1-1-19

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