熱海市の猟師らでつくる「熱海ワナの会」の有志7人が10月22日、熱海市泉に野生動物解体処理施設「山の恵」(錦織悦子代表)を開設した。
イノシシやシカなどの野生動物による農業被害は、全国で年間200億円。熱海市も例外でなく、昨年はイノシシ、シカだけで約100万円の農作物被害があった。同会は毎年、市内数カ所に鉄製のおり(高さ約1メートル、横幅約1メートル、奥行き約2メートル)を設置、昨年はイノシ、シカを約300頭を捕獲した。
全国ではこうした、やっかい者をジビエ(狩猟による鳥獣肉)として食べることで、農作物への被害を減らす取り組みが広まっているが、熱海市には食肉処理施設がなかったため、大部分は捕獲した土地に埋められたり、エコ・プラント姫の沢(廃棄物処理施設)に運び有料で焼却したりしていた。そこで「山の恵」に解体用の電動ウインチや作業処理室、冷蔵施設を設けた。農業被害を防ぐとともに、尊い命を無駄にしない願いが込められている。
(熱海ネット新聞)
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