【肉眼心眼】熱海国際映画祭の記者会見、市長の出席に議会が待った!

熱海市議会11月定例会の議会運営委員会が12月1日、市役所で開かれ、議会側が齊藤栄市長の議会軽視の市政運営に反発、猛省を促した。発端は12月4日に東京・千代田区の日本プレスセンターで開かれる「第一回熱海国際映画祭」の公式記者会見。熱海市はスカパー、イオンシネマなどとともに実行委員会に名を連ね、全国のメディアで齊藤市長が会見に出席すると報じられている。
「議会に説明がないままメディアの報道で市長が記者会見に出席することを知った。補正予算の審議はこれからだ。良いことをすることに反対はしない。ただし行政と議会が車の両輪とするならば、議会の総意としてしっかりルールを守っていただきたい」とまず川口健議長が苦言を呈した。というのも、11月20、21日にあった各会派との政調会(議案説明会)で、当局は来年6月28日から4日間の日程で「第一回熱海国際映画祭」が開催される予定で、市は500万円の補正予算を上提する、という案を示した。具体的な使途については説明がなかった。そこで議会側は12月7、8日に開かれる一般質問でこの500万円の使途をただし、委員会審議を経て14日の最終本会議で採決する運びになっていた。
■議会「キャンピングカーの件もあり、議会軽視が過ぎる」
「否決される場合もあるのに、予算審議の前に市長がやりますよと報道発表していいのか。市長が誤った情報を全国に発信することにもなりかねない」と稲村千尋氏。「市営渚駐車場のキャンピングカーの一件もあり、議会軽視が過ぎる」と杉山利勝氏。ともに記者会見を最終本会議の議決後に先延ばしするよう見直しを求めた。
そこに森本要副市長の不用意な答弁。「会見の日程は市だけでは決められない。市よりはるかにスポンサー料を払うところもある。(日程を)変えれば、信頼が損なわれてしまう」。すぐさま竹部隆氏が「大きなスポンサーが付いているからそっちが優先?! 市民の税金を使うのに議会が審議しなくていいのか。繰越金があるからといって勝手に使っていいものではない」とかみついた。
■市長「今回のご指摘は正論であり、重く受け止める」
最後は高橋幸雄委員長が「これから質問するのに、その前にやりますと記者発表するのは議会への配慮が足りない。補正予算は議決が必要な項目。4日の説明は配慮していただきたい」と総括し、市長に熟考を促した。
これに対し、市長は「本来であれば14日の本会議後にこの記者会見をやるべきだったと思う。今回のご指摘は正論であり、重く受け止め、説明させていただく」と神妙な面持ちで話した。果たして議会の求めに応じて会見の日程を先延ばしするのか、欠席するのか。出席して玉虫色の発言をするのかー。
混乱の背景にあるのが、本定例会初日の11月24日に市長が表明した来年9月に実施される市長選への4選表明だ。映画祭は時期的に絶好のデモンストレーションとなり、一部の人たちには500万円の補正予算が魅惑的に映る。議会側の反発はそういった雑音をけん制する狙いもある。市長選まであと10カ月余り。師走突入とともに市議会が、がぜん熱気を帯びてきた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
写真=最大会派「熱海成風会」と議会運営委員会=12月1日

 

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