【編集室】熱海の隠れ家、池田満寿夫ワールドを満喫/創作の家






熱海市海光町の「池田満寿夫・佐藤陽子創作の家」で企画展「池田満寿夫 新しき時代への挑戦」が開かれている。世界的な版画家として注目され、35歳で米ニューヨークに制作拠点を移した1969年から小説「エーゲ海に捧ぐ」で芥川賞を獲得した1977年当時に池田さんが制作したリトグラフ「シャガールに捧ぐ」「セーヌ湖畔の娘たち1」「裸のエマ」など9点を中心に、1980-90年代に池田さんが制作したブロンズや陶芸作品を展示している。パートナーでバイオリニストの佐藤陽子さんが監修した。
■池田さんと佐藤さんの住居兼アトリエ
1979年に米国から帰国した池田さんは、翌年に佐藤陽子さんとの結婚を宣言。1982年に作家有吉佐和子さんの結婚相手だった国際芸能プロモーターの神彰(じん・あきら)さんが所有していたこの家に移住。増改築して住居兼アトリエ、レッスン室とした。
池田さんが1997年に亡くなった後は、この家を市に寄贈し、市は「池田満寿夫・佐藤陽子創作の家」として一般公開。佐藤陽子さんが営む「M&Y事務所」が所有する二人の作品や資料を展示している。
■池田満寿夫さん没後は熱海市に寄贈
創作の家では、池田さんの版画や油絵、陶などの芸術作品や「エーゲ海に捧ぐ」の直筆原稿。佐藤陽子さんが演奏活動で使用したドレスや楽器が展示され、当時の二人の生活が見てとれる。家全体がミュージアムになっている。
■湯布院出身の学芸員・藤田実花さんが案内
館内には、藤田実花さん(29)が常駐し、学芸員の視線で案内してくれる。藤田さんは湯布院(大分)の観光協会に務める傍ら京都の大学で学芸員の資格を取り、2年前から熱海市の臨時職員として勤務している。JR熱海駅から徒歩10分の距離にあり、コーヒーを飲みながらゆったりとした時間が送れる。MOA美術館にも近く、熱海の隠れた人気スポットになっている。
(熱海ネット新聞・松本洋二)

■「富士山の日」特別展 2月23日は「富士山の日」。池田満寿夫・佐藤陽子創作の家では富士山をモチーフにしたリトグラフ「二重富士」「富士讃歌2」「陶板(富士)」を特別展示している。
■池田満寿夫・佐藤陽子創作の家
住所 熱海市海光町10-24
電話 0557-81-3258(創作の家)
時間 9:00~16:30(入館は16:00迄)
定休 毎週火曜日(祝日の場合は開館)
料金 大人300円・中高生200円・小学生無料
交通 JR熱海駅より徒歩10分、伊豆山神社方面行きバスにて約3分→桃山下車


学芸員の藤田実花さん


「エーゲ海に捧ぐ」の直筆原稿


池田満寿夫さんが陽子さんの顔を描いた着物

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