今年最高気温の32度を観測した熱海市の伊豆山神社(原嘉孝宮司)で6月30日、半年間の厄払いをする神事「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」が行われた。大館節生総代会長をはじめ、氏子、勝俣孝明衆院議員、高橋幸雄市議、伊豆山温泉の宿泊客らが境内に設置された直径約2・5メートルの「茅の輪(ちのわ)」をくぐり、無病息災を願った。
6月と12月末日に祓い清める神事で、同神社では平安期から親しまれている。昨年8月に急逝した原口尚文前宮司に代わり、大鳥居素(おおとりい・もとむ)禰宜(ねぎ)が神事を執り行い、絹や麻の布を引き裂いて魔物が嫌うとされる「衣擦(きぬず)れの音」を響かせ、除災を祈願した。
集まった人たちは大祓詞(おおはらえのことば)の祝詞を唱えたあと、原口靖巨(やすなお)権禰宜、大鳥居禰宜に続いて古式に従い3度、茅の輪をくぐりながら歩き、暑い夏を無事過ごせるよう願った。これまでは氏子中心の神事だったが、神社や伊豆山温泉旅館組合(観光協会)などのアピールで観光客や伊豆山温泉の宿泊客らも参加し、初夏の風物詩に。近年は抜き取ったカヤで小さな輪を作り、厄よけのお守りにすることが、新たな風習になっている。
12月の最終日には「年越しの大祓(おおはらえ式」が齋行される。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
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