ジオの視点から熱海温泉と伊豆山温泉を解説/主任研究員・朝日克彦さん

熱海市のジオガイドでつくる「ATAMIジオネットワーク」(北島鉄修会長)は8月31日、市役所いきいきプラザで「伊豆半島ジオパーク講座」を開き、45人の受講者が熱心に聞き入った。
伊豆半島ジオパーク推進協議会の専任研究員で地球環境学者の朝日克彦さんが「伊豆半島の成り立ちからひもとく伊豆と熱海の温泉」と題してジオの視点から1時間半にわたって講演した。
🔳熱海と箱根、湯河原の温泉の違い
興味深かったのは、熱海の温泉と近隣の箱根、湯河原温泉との成り立ちや成分の違い。「箱根、湯河原は活火山と温泉がセットになっており、硫黄分をたくさん含んでいる。硫黄分は水に溶けやすく、マグマから供給されて温泉に入ってくる。しかし、熱海をはじめ、伊豆半島には硫黄分を含んだ温泉は一つもない。そういう意味では、活火山と関連する温泉ではないとみていい」。そう分析した上で「フィリピン海プレートが本州に移動して陸化した60万年前の火山活動の余熱が続いており、伊豆半島の北半分はその時代の古い火山が熱源。活火山が由来ではない」と熱弁。
🔳熱海は地下300メートルで80度
続けて「伊豆半島には地温が高いところがあり、熱海や網代の一部もその一つ。地下300メートくらい掘ると温度が80度くらいあり、そこに地下水が入ってくると温泉が湧く」と熱海市の温泉のメカニズムを解説した。
🔳家役公が愛した海水湯
これまで全国の500余りの温泉を訪ね、昨年4月に主任研究員となってからも伊豆の60超の温泉に入った朝日さん。温泉マニアでもある主任研究員のお勧めはズバリ、熱海温泉と伊豆山温泉。
「凡庸な湯が多い中で熱海温泉は塩化物が豊富に入っていて、入った感がある。ナトリウム、カルシウム分多い。平たくいえば、塩水に浸かっている感じ。海水が混じった地下水が地熱で温められて温泉になっており、家康様がお気に入りだったのが納得できる」。
🔳体液より濃い源泉成分
「一方、伊豆山温泉は濃いお湯。成分量が多く、お湯1キロ当たり10グラムを超えている。10を超える温泉は全国でも珍しい。伊豆の温泉は源泉成分の薄い温泉が多いが、伊豆山温泉は体液より濃い。だから湯の成分が体の中に入ってくる」。ともに二重丸をつけて推奨した。この日も市内和田町の源泉かけ流しの共同浴場「山田湯」でたっぷり汗を流してから講演に駆けつけた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)



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