静岡労働局が27日発表した5月の静岡県内の有効求人倍率は1・07倍で、全国平均と比べると0.02ポイント低く、2カ月連続で下回っている。
熱海市はどうかというと、摩訶不思議な現象が起きている。ハローワーク三島・伊東管内(三島市、熱海市、伊豆市、伊豆の国市、函南町、伊東市)全体の傾向はおしなべて県と同様なのだが、熱海市の有効求人倍率だけが他地域より抜けて高いのだ。
4月現在の日本全体、県全体の有効求人倍率はそれぞれ1.08倍、1.05倍だったが、熱海市の有効求人倍率は1.75倍。平成24年7月以降1.0倍を下回ることなく続き、昨年12月には2.23倍を記録。その後も県内最高水準を堅持している。
要するに熱海市に限れば、市内に仕事があるにもかかわらず、働き手がなく、人手不足に陥っている状況。一部には人手が足りず、営業に支障がでているところもあるという。これも65歳以上の人口が42.1%という県内の市では最高の高齢化、右肩下がりの人口減少の影響なのだろう。しかし考えようによっては仕事自体は十分にあるのだから、贅沢な悩みではある。いい知恵はないものか-。
(編集主幹・松本洋二)
◇有効求人倍率 仕事を求めている人1人に対し、企業から何人の求人があるかを示す有効求人倍率。
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