
湯くみパレードでにぎわった3日午後、長浜海浜公園をスタート・ゴール地点に熱海市街をルールを守りながら走る「熱海G.P.」が開かれた。熱海銀座、お宮の松、マリンスパあたみ前など熱海の名所を走行するとあって、多くの市民や観光客が沿道に繰り出し、観戦した。熱海ネット新聞も取材班を組んだが、まず感じたのが半分近いクルマがコースが分からず、散らばってしまい、混乱していたことだ。
熱海銀座から熱海サンビーチを周回する走行ルート設定が難解で、参加したドライバーたちは、コースを間違えたり、ボランティアのマーシャル(コース係員)が大急ぎでコースを修正させたりしている場面が何度もあった。ご覧のように地元住民でも難しい設定。本来ならお宮の松前の国道135号は東京方面から伊東方面に走行するのだが、ほとんどのクルマが逆方向に走っていた。
それでも助手席に乗ったコ・ドライバーたちが、観戦者に笑顔で手を振ったり、赤信号の際にスマホの撮影に応じたりして、グランプリの楽しさを共有した。自動車の公道レースは地元住民の協力と理解が何より大切。以前にF1モナコGPを訪れた際に驚いたのは、レースでクローズされるスタート1時間前までコースを一般車が自由に走れたこと。1時間30分のレースを挟み、レース後1時間後には通常の公道戻る。ここぞとばかり、地元ボランティアとオフィシャルたちがすご技を発揮するのだ。
熱海と同じ人口3万人余りのモナコでは、F1モナコGPのレースの舞台となった一般公道を自分の車で走ろうと世界中から観光客が訪れ、テレビに映ったホテルやレストランを利用する。交通規制もあり、熱海でのF1のような本格レース開催は難しいが、ルールを守りながら走る「クラッシックカーの公道GP」なら十分可能。それよりなにより、熱海には最高の桟敷席となるホテル、旅館が沿道にたくさんある。
この「熱海G.P.」が今後も継続して開催していくことで熟成され、熱海の新たな観光財産になることを期待する市民は多い。
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