
晩年を熱海で過ごし、熱海の文化発展に貢献した歌人佐佐木綱信を顕彰する「第41回佐佐木信綱祭短歌大会」(同実行委員会主催)が13日、起雲閣で開かれた。一般の部549首、小学生の部617首、中学・高校の部572首の計1738首の応募があり、佐佐木信綱大賞、静岡県歌人会賞、凌寒賞などがそれぞれ授与された。
信綱の孫で歌人の佐佐木幸綱さんらが選者を務め、新設の「佐佐木信綱大賞」に岸浩子さん(静岡)の「エレベーターの真冬の窓に額を付けゆるゆる沈む今を見下ろす」を選んだ。
また熱海中学吹奏楽部27人による信綱作詞の「夏は着ぬ」「旧熱海中学校歌」が披露され、市内外から集まった約200人が信綱の遺徳を偲んだ。
信綱の旧居「凌寒荘」(熱海市西山町)も特別公開され、多くの市民や短歌愛好家が訪れた。
◇佐佐木信綱 明治5年、三重県生まれ。歌人・国文学者。唱歌「夏は着ぬ」の作詞者。岩波文庫「新訓万葉集」「新古今和歌集」等の編物。昭和12年に第1回文化勲章受賞。昭和19年(72歳)から91歳で没するまで熱海市西山町の「凌寒荘」で過ごした。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。