
日本各地の伝統や風習を映像でつづる「新日本風土記」(NHKBS)の18日の放送で熱海芸妓衆をはじめ、女手一つで守ってきた町の銭湯、かつて町会ごとにあった共同浴場、阿久悠が作詞した初島小中学校の校歌を歌い継ぐ全校生徒8人など「熱海の風土」がオムニバス形式で紹介される。
都心からわずか40分、伊豆半島を代表する日本屈指の温泉リゾート地・熱海。
徳川家康が湯治に訪れ、その効能の高さから歴代将軍がわざわざ江戸城まで湯を運ばせたという歴史ある温泉地だ。明治以降、時の要人や文化人の隠れ別荘の地として密かな人気を集め、ベストセラー小説『金色夜叉』により、全国に名前が知れ渡った。それ以降、熱海は日本の近代化と共に変化してきた。昭和30年以降は新婚旅行の憧れの地としてブームになり、高度経済成長期には社員旅行・接待旅行の地として大いに賑わった。そして、バブル崩壊の煽りは、この地に深刻な影を落とした。巨大化した老舗旅館やホテルが次々と倒れ、一時、街は廃墟と見紛うばかりに寂れていた。しかし、今、熱海は再び客を呼び戻しつつあるという。
番組では、東京の奥座敷と呼ばれ、日本経済の影響をもろに受けて変化してきた熱海の今を見つめ、そこに生きる人たちを通して、熱海の持つ底力を探っていく。
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