大地震に備え、トリアージでけが人搬送の優先順位確認 熱海市総合防災訓練

「防災の日」の9月1日、全国各地で災害に備えるさまざまな防災訓練が実施される中、熱海市でも市内8カ所で総合防災訓練を行った。相模トラフを震源とした大規模地震で山崩れや家屋の倒壊、火災が発生し、多数の負傷者が出て避難所に避難したというという想定。熱海市をはじめ消防、自衛隊、警察、熱海医師会、自主防災会、町内会など34の行政機関や団体の約2500人が参加した。
メーン会場となった熱海中学校と桃山小学校の訓練では、齊藤栄市長、竹部隆市議長、藤曲敬宏県議らが見守る中、救出救助、応急手当、飲料水用簡易水槽の設置、炊き出し、救護所設置、負傷者一覧の作成などを実践形式で訓練した。
多数のけが人を効率よく治療するため、けがの程度に応じて治療や搬送の緊急性などの優先順位を決める「トリアージ」では、渡辺修一医師(渡辺耳鼻咽喉科・アレルギー科クリニック病院院長)らが、次々とやってくる患者役の市民に「どこが痛いですか」「歩けますか」と声をかけ、看護師、歯科医師、薬剤師師と協働で患者に赤(緊急治療)、黄(準緊急治療)、緑(軽傷)、黒(救命困難)のタグをつけ、初動対応を確認した。
閉会式のあいさつで齊藤栄市長は「今後ともハード、ソフト両面で災害対策に万全を期していく。防災技術、意識は毎年進化しているが、まずは自分の命を守る行動をとってほしい。それが地域の皆様の命を守ることにつなげる」と話し、自助、共助、公助の大切さを訴えた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)

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