

熱海市の糸川遊歩道であたみ桜が季節外れに咲き、話題になっている。例年、あたみ桜は1月初旬に咲き始め、2月上旬まで続く。2008年に植栽されて以来、この時期に花を咲かせるのは初めて。季節外れの狂い咲きー。
桜は冬のはじめに入ると休眠し、真冬の寒さに一定期間さらされると、成長を促す植物ホルモンが供給され、休眠状態が解除されて開花する。これを「休眠打破」というのだそうだが、まさにこの状態。熱海はこの1カ月余り、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で観光客がぷつりと消え、社会経済が冷え切っていた。
それが政府の「緊急事態宣言」解除で、様々な店舗が営業を再開。この微妙な空気の暖まりが糸川のあたみ桜の成長ホルモンを刺激したようだ。1本だけだが、数輪かれんなピンクの花を咲かせている。
糸川遊歩道では、市の花「ブーゲンビリア」が見頃を迎えつつある。例年、6月に最盛期を迎え、7月初旬まで続く。観賞に訪れた際は、あたみ桜にも目を注いでほしい。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
写真=5月20日撮影
■あたみ桜 熱海の「市の木」で日本で最も早く咲く桜。沖縄のカンヒザクラとヤマザクラの自然雑種。開花期間は1カ月以上。明治4年頃、イタリア人によって熱海にもたらされた。見頃は1月下旬〜2月上旬。河津桜の開花は2月上旬


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