ポストコロナの生き方 熱海ゆずクリニック岩井利之院長が基調講演

自殺を防ぐためのゲートーキーパー養成や引きこもり当事者や家族の支援に取り組む熱海市の「傾聴ボランティアネットワーク伊豆ひがし」は10月3日、起雲閣で「心身ともに健康なまちづくりセミナー&懇談会」を開いた。
熱海ゆずクリニック院長の岩井利之医師(38)が「ポストコロナ社会とこれからの私たちのくらし」と題して基調講演を行い、事前に申し込みをした約40人が、コロナ禍で悩みを抱える人を支える心構えなどを学んだ。

登壇した岩井院長は、新型コロナウイルスで一番変わったことについて「人と会うことを極端に怖がるようになったこと。半分くらいが死んでしまうエボラ出血熱をイメージし、恐怖を感じている。未知のものが不安を増長させている」と分析した上で、国内でのコロナ感染者初確認から8カ月たち、いろんなものが浮き彫りになってきたと最新の情報を解説した。
国内のコロナによる死亡者は1599人(10月3日現在)いるが、その中にはガンや心疾患を患っていた人も含めてカウントしていること。去年、国内でインフルエンザで亡くなった人は約4000人。それを考えるとまだ3カ月残していることを差し引いても今年が特別ウィルスによる死亡者が多い年ではない事実をデータで示し、「コロナに関しては怖がらず、必要なデータだけを生活に取り入れることが大事」と訴えた。

日本が他国に比べてコロナの感染者と重篤者が少ない疑問には、「早期に集団免疫ができていたため」と答え、その背景を昨年11月〜12月にインフルエンザの感染者が少なかったことを挙げた。ウィルスには何かのウィルスにかかると同時に他のウイルスにはかからないという性質があり、「日本ではインフルの流行が始まるその時期に新しいウィルスが入ってきた可能性がある」と解き明かした。

論議を呼んでいるPCR検査検査数については「いっぱいやることには疑問も感じる」と私見を述べ、「ウィルス感染と病気にかかるかは別の問題。ウィルスを持っていると分かると隔離され、いわれのない中傷を受けたりする。心のケアが重要」と疑問を投げかけた。
コロナによる社会の変化については、副産物としてズームを使った会議など、インターネットなどの技術を使えば、会わなくとも在宅で仕事ができることが分かったことは大きいとし、「これはコロナ終息後も便利なものとして残る。東京一極集中も緩和し、暮らし方の選択の幅も広がるのではないか」と期待を寄せた。

主催者あいさつでは、中嶋親喜会長が、東日本大震災の際、医師や看護師ととも被災地を回り、翌年の2012年にカウンセラーや地域の有志と「傾聴ボランティアネットワーク伊豆ひがし」を立ち上げた経緯などを説明した。

基調講演の前には藤曲敬宏県議が登壇し、静岡県内では約550人のコロナ感染者が出ているが、そのうち520人がすでに退院していること。今年1月から8月までに県内で廃業した事業者や会社が1400あったが、これは例年とほぼ同じ数。「コロナの影響での廃業は1〜2割ほどで、みなさん、何とか持ちこたえる状況」と県内のコロナの現状を報告した。

会場では講演に続き、MOA美術館のインストラクター・藤井和恵による「お花を楽しむ体験」があり、参加者は花を一輪ずつ受け取り、ペットボトルの花瓶に差し、花による心の癒しを体験した。セミナーには金井慎一郎副市長、杉山利勝、赤尾光一市議も参加、熱心に聞き入った。
(熱海ネット新聞)
■ 岩井利之 熱海ゆずクリニック院長。熱海市出身、東京医科歯科大学卒。同大学付属病院などで診療し、2014年に熱海ゆずクリニックを開設。訪問診療に重点を置き、ケアマネジャーや訪問看護ステーションと連携し、地域医療を担っている。

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