熱海市伊豆山で起きた土石流で崩れた盛り土について、静岡県は9月7日、県が行政指導などの際に撮影した2006〜12年の盛り土付近の写真とともに、当時の経緯まとめた資料の一部を公表した。
県によると、当時の土地所有者(小田原市の不動産管理会社=清算)から県に土砂搬入の開始連絡を受けたのが2009年3月。約7カ月後の10月に漁協から伊豆山港の逢初川(あいぞめがわ)河口部の濁っているとの連絡を受け、県はその原因を調べる過程で、逢初川の源流部を調査。その際、山の斜面上から源流部となる谷側に土砂が搬入されているのを見さだめ、源流部分にずさんな方法の埋め立てがされていると確認したという。
降雨時には、下流域に土砂が流出するため、熱海市は同年11月13日に盛り土を造成した当時の事業者に災害防止や土砂流出対策を指導し、同社は12月に盛り土の工法変更届を出したという。ただ、同社が指導に従ったか、実際に工法を届けの通りに変更したかは分かっておらず、県はさらに詳細な経緯を調べている。
このほか、県が公表した写真によれば、06年9月段階では源流部の谷を樹木が覆っていたが、翌07年5月には伐採されて切り開かれ、10年6月には段積みのように盛り土が整形されていることを確認している。県は、近くホームページ上に写真を掲載する。
(熱海ネット新聞)
■伊豆山土石流の盛り土土地所有者
2006年9月21日〜新幹線ビルディング(小田原市=清算)
2011年2月25日〜ZENホールディングス(東京都)
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