静岡県などの伊豆文学フェスティバル実行委員会は1月14日、第25回伊豆文学賞の入賞作品を発表した。最優秀賞は、小説・随筆・紀行文部門(賞金100万円)で高部務さん(千葉県浦安市)の小説「海豚(いるか)」が受賞した。
高部さんは1950年山梨県生まれ。「女性セブン」「週刊ポスト」記者を経てフリーのジャーナリストで活躍している。「海豚」では、山梨から出稼ぎで沼津に居着いた漁師が、買い手のつかないイルカの肉を生かす道を模索する物語。前回、優秀賞だった高部さんは「昨年度優秀賞(小説•由比浦の夕陽)を受賞し、今回は最優秀賞を目指して応募したため、念願が叶い嬉しく思う。地域の歴史を書こうと小説を書いており、今回の受賞でその思いが実を結んだ。作品にも登場する山梨の郡内地域で生まれ育ち、昔からイルカを食べる習慣があったが、なぜなんだろうと調べたことがきっかけ。静岡から運ばれてきていることが分かり、沼津の図書館にも何度も通って調べて書き上げた」今回は最優勝賞を目指して応募した。念願がかない、うれしい」とコメントを寄せた。
掌編部門はこうずみきさん(愛知県豊橋市)の「白い蛇」が選ばれた。
両部門に454点(小説206点、随筆49点、紀行文12点、掌編187点)の応募があった。表彰式は3月6日に熱海市の起雲閣で行われる。 このほかの入賞者は次の通り。
(熱海ネット新聞)
【小説・随筆・紀行文】優秀賞 江尻七平(静岡市駿河区)▽佳作 高平九(千葉市稲毛区)シズカ・クサナギ(小山町)
【掌編】優秀賞 櫛谷翔大(千葉県船橋市)横山大河(宮城県塩釜市)星野有加里(富士市)湊千波(神奈川県湯河原町)秋野葉介(東京都世田谷区)
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