大相撲春場所(大阪府立体育会館・3月13日初日)の番付編成会議で新十両昇進が決まった熱海市出身の熱海富士(19)=本名・武井朔太郎、伊勢ヶ濱部屋=が1月31日、師匠の伊勢ヶ濱親方とともに熱海市役所を訪れ、新十両昇進を報告した。齋藤栄市長と越村修市議会議長、藤曲敬宏県議が拍手で出迎えた。
2020年11月場所で初土俵を踏み、所要8場所でのスピード出世。熱海富士は「久々に熱海に帰って来られたが、熱海の皆さんは温かく、まちの雰囲気がいい。20歳までに関取という最初の目標が達成できたのは熱海のおかげです」と感謝した。「ただ、ここがゴールではない。もっと上を目指し、一から稽古を頑張っていく」と続け、伊勢ヶ濱親方も「幕下筆頭で勝ち越せたのは、本人の努力と地元の応援があったからこそだが、年齢が若く、まだまだ上を目指していける。これからも熱海の皆様のご支援を賜りたい」と話した。
齋藤市長は「この2年、新型コロナの感染拡大が続き、昨年は大規模な土石流災害…そんな中での熱海市初の関取誕生。この明るいニュースにどれだけ市民が元気付けられたことか」と熱海富士に感謝し、「ケガに気をつけて横綱を目指して頑張ってほしい。熱海中が応援している」と花束を贈呈して激励した。
藤曲県議が「ご家族(母親の奈緒さん)の関係者を含め、多くの市民から地元で後援会を作り、ぜひ応援したいという声が出ている。準備が整ったらあらためて声をかけさせていただきたい」と話すと、親方は熱海富士に優しい視線を送り、「後援会の話は熱海が初めて。頑張らなくっちゃな」とさらなる奮励を促した。
越村議長は「昨年の土石流災害で喜びや希望が見出せない中で、熱海にいいニュースを届けたい、という(熱海富士の)発言が様々なメディアで伝えられ、感動した。熱海市民の夢と希望を背負うのは大変でしょうが、これからも市民の励みになってほしい」とエールを送った。
報告訪問には、熱海富士と同じ飛龍高校(沼津市)の相撲部部員で、昨年の全日本女子選手権で軽量級3位に入った妹の陽奈さん(1年)も駆け付け、見守っていたが、藤曲県議らにリクエストされ、一緒に写真に収まった。関取が地元に戻れる機会を作れるのは、場所後の1週間程度、すぐに猛稽古が始まる。会見後は久方ぶりに母親が待つ市内の自宅へ戻り、一家だんらんを過ごした。
(熱海ネット新聞)
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