コンクール前回優勝の咲見町、あえて町内引き廻しに転じた舞台裏

前回、2019年の「熱海こがし祭り山車コンクール」の木彫り部で優勝し、「キリン一番搾り賞」を獲得したのが咲見町(小松早苗祭典委員長)。しかし、今回はあえて出場を見合わせた。協議の末、コンテスト会場の中心市街地の国道135号には繰り出さず、地元町内に限って山車を引き廻す異例の措置をとった。
熱海市は坂道が多い上、木彫り山車は重量が重い(約10トン)。本番のない年が2年続いたことから、ブレーキなどの点検は十分実施したが、今年は準備期間にあて来年から復帰することを決めたという。
山車コンクールはコロナ禍の影響で3年ぶりの開催となったが、出場町内は前回より12町少ない10町内会。感染不安などで担い手の確保が困難なことが背景にあるが、咲見町のように大事を取った町内も多い。
一方で祭典委員会は、今年も本番がないと「太鼓を経験しない年代が増えて、引き継ぎが途絶えてしまう」と子どもたちの「祭り離れ」を危惧。今年は「囃し方」と呼ばれる町内の指導者の下で、来宮神社例大祭の2週間前から太鼓の練習を続けてきた。「しっかり練習して山車に乗りたい」という子どもたち希望に沿い、町内巡行という形で落ち着いた。
(熱海ネット新聞)

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2023-8-23

    熱海海上花火大会に1万2千人、手荷物預かり場に長い列

    熱海海上花火大会の夏季シリーズ第5弾が8月22日夜、熱海湾であり、1万2千人(主催者発表)が…
  2. 2023-8-21

    被災地を照らす大輪の花火 伊豆山港で海上花火大会

    熱海市の伊豆山港で8月20日、伊豆山温泉海上花火大会が開催された。午後8時20分から35分ま…
  3. 2023-8-17

    お盆の夜焦がす網代温泉海上花火大会 去り行く夏惜しむ

    熱海市の網代湾で8月16日午後8時30分から、網代温泉海上花火大会(同温泉観光協会主催)が開…
  4. 2023-8-17

    熱海市で「百八体流灯祭•送り火」長浜海岸に110基のかがり火

    熱海市のお盆の伝統行事「百八体流灯祭」(多賀観光協会主催)が8月16日夜、多賀地区の長浜海岸…
ページ上部へ戻る