全国の自治体で唯一「別荘等所有税(別荘税)」を課している熱海市は平成27年度の納税状況を公表した。別荘所有者は9354人(一戸建て1537、マンション7817)。1㎡につき年額650円が課税され、昨年の税額は年5億4416万円(前年度比2.6%減)。市税総額97億6257万円の5.6%(前年度同)を占めた。人口減少に伴い市税総額が減少する中、市の財政に大きく貢献していることがあらためて浮き彫りになった。
4年ぶりに別荘所有者アンケートを実施
これに合わせ、市は4年ぶりに実施した別荘等所有者アンケート調査結果をまとめた。回答者の住所は東京都が52%で神奈川県が23%、埼玉8%、千葉6%。首都圏が9割を占めた。年齢は70歳代が最も多く36%、60代33%、40歳代以下は1割にも満たなかった。
交通手段は自家用車が最も多く54%。滞在中の過ごし方は78%が温泉。次いで静養が70%、外食が40%、ゴルフは15%。よく行く飲食店は魚料理を提供する和食店(寿司、活魚料理)。来訪回数は2カ月に1回が25%、月2回が22%、ほぼ毎月が20%。滞在日数は2泊が最も多く33%、3泊が28%、1泊は11%だった。
東京、神奈川居住の60、70歳代が7割
これらの内容を総合すると、熱海の別荘所有者像は「東京、神奈川に居住する60~70歳代で自家用車で月1~2回熱海を訪れ、滞在は2~3泊。この間に温泉に入って静養し、外食は和食料理店-」。調査は今年6月9日~7月29日に実施され、全体の8%にあたる750人から回答を得た。
熱海市の9月末の総人口は3万7798人だが、実質的には別荘所有者(住所登録は市外)も加え、4万7152人いることが分かった。少子高齢化で将来が不安視される中、日本でも特異な存在感を誇示している。
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