
熱海市網代の阿治古神社(杦嵜賢宮司)例大祭・御神幸行列が7月23日挙行され、しんがりで神輿(みこし)に代わる御神船「両宮丸」が巡行した。この渡御は豊臣秀吉の小田原攻めに加わった地元の漁師たちが、戦勝祝いとして始めたとされ、豊漁と無病息災を祈願する。御神船には秀吉公から拝領したと伝わる流れびょうたん模様の布が巻かれている。
400年続く伝統の「流れひょうたん」衣装に身を包んだ若衆たちが「ヤーヤー」の掛け声とともに長さ約12メートル、重さ2トンの御神船を勇壮に引きまわし、漁師町の男気を示した。
住宅地の中の狭いカーブでは、一旦停止した後、「小早唄(こはやうた)」に続いて片町南町の男集が梃子(てこ)棒を巧みに操りながら「両宮丸」の向きを変えて道を突き進んだ。午後からのお上りでは熱海高校卓球部の生徒8人が「両宮丸」の引き隊に加わり、御神幸行列を盛り上げた。網代は江戸時代には「京・大阪に江戸・網代」と呼ばれたほどの漁業の地として知られ、「風待ちの港」として重宝された。当時を彷彿させる勇壮な祭りを市民や観光客が真剣に見守った。
本殿や神幸所(宮町会館前)での神事では、祝詞奏上などに続いて浦安の舞、鹿島踊りが奉納された。
(熱海ネット新聞)
◆日曜開催 これまで7月19日~21日に例大祭を斎行してきたが、今年から日程を変更し、御神船「両宮丸」が渡御する本祭りを日曜日に変更。少子化による引き回しの担い手不足解消のため。休日を利用して網代に里帰りして参加しやすくなり、例年以上に盛況。
両宮丸の動画…両宮丸
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。