【県民の日】MOA美術館でアート三昧、北斎「冨獄三十六景」&「光琳屋敷」







8月21日は明治9年に当時の静岡県と浜松県が合併して今の静岡県になったのを記念する「県民の日」。県内各地で様々な体験講座などの催しが開かれたが、熱海市では熱海まち歩きガイドの会(疋田和歌子代表)が「MOA美術館アートウォーク」を開催した。市内外から参加した30人が、同美術館の夏休み企画「熱海 北斎まつり」で展示されている葛飾北斎の「冨獄三十六景」と「裏富士」とよばれる10図をじっくり鑑賞した。「赤富士」の名で親しまれている「凱風快晴」や「神奈川沖浪裏」の前では、感嘆の声が響いた。
「光琳屋敷」も特別の許可を得て公開された。同屋敷は江戸時代の画家尾崎光琳が自ら書いた図面と、大工の仕様帖、茶室起し図(いずれも重要文化財)などに基づいて、昭和60年のMOA美術館開館3周年記念事業で復元したもので、上榁(かみむろ)雅仁営業部経営企画課長が解説。書院、居間や光琳がもっともこだわった茶室「青々庵」などを見学した。
MOA美術館が所蔵する「冨嶽三十六景」は全図が揃う希少なコレクションとして知られている。公開は8月29日まで。
(熱海ネット新聞)
冨獄三十六景 葛飾北斎が作成した代表的な風景画・浮世絵。「富嶽」は富士山を指し、各地から望む富士山の景観を描いている。
葛飾北斎(1760-1849) 江戸時代後期の浮世絵師。代表作に「冨獄三十六景」や「北斎漫画」があり、90歳で没するまでの約70年にわたり、狂歌絵本、読本、絵手本、錦絵、肉筆画など次々と新たな分野で活躍。19世紀に西欧の芸術家に影響を与えたことでも世界的に知られる。
画業は、在世当時からヨーロッパに伝わり、のちの印象派の画家などに大きな影響を及ぼした。
尾形光琳(1658-1716年) 江戸時代中期を代表する画家。「琳派」と呼ばれる装飾的大画面を得意とした画派を生み出した。主に京都の富裕な町衆を顧客とし、王朝時代の古典を学びつつ、明快で装飾的な作品を残した。

 






関連記事

コメント

  1. 熱海まち歩きガイドの会・事務局です。
    今回は取材にお越しいただきありがとうございました。
    熱気あふれる楽しいイベントでしたが、紙面からもその時の模様がうかがえますね。

    参加者の皆さんに喜んでいただける、こうしたイベントを定期的に開催していきたいと思っています。

    ぜひまた、ご紹介ください。ありがとうございました。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2023-8-23

    熱海海上花火大会に1万2千人、手荷物預かり場に長い列

    熱海海上花火大会の夏季シリーズ第5弾が8月22日夜、熱海湾であり、1万2千人(主催者発表)が…
  2. 2023-8-21

    被災地を照らす大輪の花火 伊豆山港で海上花火大会

    熱海市の伊豆山港で8月20日、伊豆山温泉海上花火大会が開催された。午後8時20分から35分ま…
  3. 2023-8-17

    お盆の夜焦がす網代温泉海上花火大会 去り行く夏惜しむ

    熱海市の網代湾で8月16日午後8時30分から、網代温泉海上花火大会(同温泉観光協会主催)が開…
  4. 2023-8-17

    熱海市で「百八体流灯祭•送り火」長浜海岸に110基のかがり火

    熱海市のお盆の伝統行事「百八体流灯祭」(多賀観光協会主催)が8月16日夜、多賀地区の長浜海岸…
ページ上部へ戻る