
熱海市議会が11月定例会で議決した熱海芸妓見番歌舞練場(芸妓見番)の雨漏り補修工事1200万円の一般会計補正予算について、見込んでいた静岡県の観光事業補助金300万円が交付されないことが分かった。市議会2月定例会一般質問で米山秀夫氏がこの問題を取り上げ、市当局が「既存施設は補助対象外だった」と答えた。同会計補正案から全額削除し、市が市税を投入して肩代わりする。
■芸妓見番600万、市と県が各300万円のはずが
熱海市は11月定例会で芸妓見番の補修工事に1200万円を提案。その際、議会には、芸妓見番が600万円、市と県が各300万円助成すると説明していた。しかし、県の観光事業補助金300万円が交付されず、市当局は「県の担当者からは維持補修事業は(観光事業補助金の)対象とならない、と当初に説明があった。そのうえで新たな設備投資を伴い、既存施設の修繕も必要ということであれば、可能性はあるとのことだった」と経緯を説明。「芸妓見番と整備事業を検討したが、総事業費がかさむこともあり、整備事業に至らなかった」と釈明した。これに対し、米山氏は「県から対象外との説明があったのは9月、にもかかわらず11月定例会で上程したのは、だまし討ちに近い」と糾弾した。
■市長、芸妓衆3人と知事を訪問も奏功せず
齊藤栄市長にも「1月18日に市長は芸妓衆3人と梅の鉢を持って県庁に川勝平太知事を訪ねている。新聞報道によれば、その際、知事はこれからは芸妓の時代です、と話している。補助金の再考を求めなかったのか」とただした。市長は「その際は、新年のあいさつと梅まつりのPR目的で出向いた。その場で補助金の話をするのは相応しくないと判断した」と言うにとどめた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
■熱海をどり 熱海芸妓見番歌舞練場で4月28、29日に開催。今年の演題は、常磐津「東都獅子」、俗曲「積雪募恋容」(つのるおもいやこいすがた)「あべこべ歳時記」。静岡デスティネーションキャンペーンのプレ期間(4~6月)の一環として実施。
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