熱海市のジャカランダ遊歩道で６月８日、梅雨期の誘客イベント「ＡＴＡＭＩジャカランダ・フェスティバル２０１９」が始まった。会場では、遊歩道沿いに南米原産の世界３大花木のひとつ、ジャカランダが青紫色のかれんな花を多数咲かせ、訪れた人たちは、持参したスマートフォンなどで花を撮影したり、ジャカランダ越しに熱海サンビーチを眺めたりして散策を楽しんだ。

開幕に合わせてＦＭヨコハマが午前９時半、同１１時２５分、午後２時４１分に番組途中で中継リポートを入れ、齊藤栄市長が世界３大花木のジャカランダを紹介するとともに、熱海海上花火大会をＰＲ。「横浜、湘南はすぐ近くですのでお待ちしております」と呼びかけた。
記念コンサートではクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」、ＪＲ横浜駅－伊豆急下田駅間を運行する豪華観光列車「ＴＨＥ　ＲＯＹＡＬ　ＥＸＰＲＥＳＳ（ザ・ロイヤルエクスプレス）」の音楽演出をプロデュースしたバイオリニストの大迫淳英さんがピアノとのデュオでそれぞれのテーマ曲や「瑠璃色の地球」「川の流れのように」を披露し、同ＦＭでもオンエアされた。

熱海市では１９９０年にポルトガルのカスカイス市との姉妹都市提携を記念してジャカランダを２本を植樹。篤志家の大塚実大塚商会名誉会長の支援の下、２０１４年６月に１０６本を新たに植栽し、新たな観光プロムナード（遊歩道）を完成させた。
今年もお約束のように５月末から続々開花。植栽から５年がたち、健やかに成長した木々たちが爽やかな青紫の花を咲かせ、ブーケのように空間を彩っている。期間中の毎日（８～２３日午後６時から同１０時）、遊歩道をライトアップし、月明かりとともにＬＥＤの光が幻想的な雰囲気を演出する。
（熱海ネット新聞・松本洋二）
■ジャカランダ遊歩道　国道１３５号線とサンビーチに挟まれた延長４３０ｍ、幅１２～２０ｍの細長い緑地。２０１４年６月、それまであった椰子（やし）の木などを移植・撤去し、約１１０本のジャカランダを植裁し、国内最大のジャカランダ遊歩道に整備。大きく育った木も３２本植えられている。
■世界３大花木　ジャカランダ（紫雲木）、フランボヤン（鳳凰木）、スペトデア（火焔木）
■ヴァイオリニストの大迫淳英さんの記念コンサート…F9521BEE-FBD9-4620-8CD5-FC47553BA15D

■齋藤栄市長 熱海梅園 糸川遊歩道に続いてこのジャカランダ遊歩道ができたことは熱海にとって奇跡に近い。構想はあったが、オンリーワンをつくるというビジョンに生命を吹き込んでいただいたのが大塚実大塚商会名誉会長。本州で唯一１００本以上見られる熱海だけだ。大変感謝している。

■中島幹雄熱海市観光協会会長 ジャカランダ遊歩道ができて５年、全国的な人気となり、ＧＷ明けから、連日「花が咲いたか？」が問い合わせが殺到している。糸川のブーゲンビリア、アカオハーブ＆ローズガーデンのバラも今まさに見ごろ。６月の観光花ががメーン。植栽や雑草取りに取り組んでいただいているボランティア団体の皆様に感謝している。

■川口健熱海市議会観光建設公営企業委員会委員長 梅、あたみ桜、ブーゲンビリア、バラ、ツツジ、ジャカランダ。熱海市は花を観光資源に四季を通じて誘客に努めている。とりわけ、これまで閑散期だった６月がジャカランダフェスティバルで観光客を大幅に増やしている。さらに勢いが付くよう議会も支援していく。

■藤曲敬宏県議 私も含め、数年前までジャカランダを世界３大花木と言われてもピンとこない人も多かったが、このフェスティバルが始まり、浸透した。今年は駅前や咲見町でも鉢植えして、観光客をもてなしている。市民と連携してジャカランダの花が街中で見られるように盛り上げていきたい。