プリンスホテルは4月21日、低料金の新ホテル「プリンス スマート イン 熱海」(地上8階建て、客室125室)を熱海市春日町で開業した。スマートフォンを片手にふらりとやってくるデジタル世代と呼ばれる若年層の取り込みを目指し、価格を朝食付きで1室1万円前後(ツイン70室、ダブル54室)に抑えたプリンスホテルの新ブランド。 熱海は昨年10月にオープンした恵比寿(東京)に次ぐ2号店で、JR熱海駅から徒歩3分の伊豆箱根バス熱海営業所の跡地に建設した。将来的には全国に100店舗の展開を目指している。
従来のリゾート型や宴会場を備えたプリンスホテル系列と差別化を図り、最先端のICT (AI)を活用し、「プリンス スマート イン」公式アプリをダウンロードすれば、予約からチェックイン、部屋の開錠、チェックアウトまでスマートフォン1台で完結できる。ウイズコロナ・アフターコロナ時代を見据え、ホテルスタッフの接客や他の客との接触を望まないデジタル世代のニーズに応えた。従来型のフロントでのチェックイン、アウトもできる。
齋藤栄市長、小山正彦プリンスホテル社長、伍堂文康伊豆箱根鉄道社長とテープカットを行った西武ホールディングスの後藤高志社長は「熱海はインバウンドに頼らない政策と泊食分離などのイノベーションで若い方、とりわけ女性に愛され、見事に復活した。今までプリンスホテルがカバーしてこなかったデジタル世代、いわゆる若い世代をファンに取り込み、美味しいものは地元のレストランや食堂、温泉は地元の著名な温泉旅館を利用していただく。熱海をプリンス スマート イン全国展開の先兵に期待している」と期待を寄せた。
市長は「将来的に100店舗を目指す計画の中で1号店が恵比寿(東京)で熱海が2号店。それだけ重要なマーケットと認識していただけたのだと。新しいコンセプトで宿泊客を呼ぶだけでなく、地元企業と連携し、観光、飲食にも足を運んでいただける。熱海全体の活性化につながり、大変感謝している」と応じた。
「プリンス スマート イン 熱海」は当初、昨年夏に開業の予定だったが、コロナ禍が続き、この日、開業を迎えた。菱木愛美支配人は「2度の開業延期があったが、コロナの時代に何ができるのかを考え、チェックイン時に顔認証機能を新たに導入するなどの準備を進めてきた。地元の方々と連携しながら熱海の観光大使を目指してサービスに努めたい」と意欲を述べた。
新ブランド「プリンス スマート イン 」は熱海に続いて、5月31日に京都四条大宮が開業。来年は那覇(沖縄)、京都市中京区丸屋町、博多(福岡)に出店が予定されている。
(熱海ネット新聞)
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