市街地の4分1を焼いた熱海大火から4月13日で70年を迎えるのに合わせ、市内で写真館を経営していた吉田博昭さん(82、同市西熱海町)が4月8日、市役所に齋藤栄市長を訪ね、火災当時の写真15枚を寄贈した。写真は、吉田さんの父逸平さんが知人から譲り受けたものという。
熱海大火は1950年(昭和25年)4月13日、熱海市渚町の海岸埋め立て工事現場でたばこに火を付けたマッチの不始末が原因で発生。強風にあおられ、東町・渚・銀座・浜町・本町・糸川町・新宿・下天神町・天神町に燃え広がり、40余軒の温泉旅館をはじめ、市役所、郵便局、公会堂、警察署、消防署、病院、百貨店、住宅など979棟が焼失した。消防の懸命の消火で奇跡的に死者はなかったものの979人が重軽傷を負い、1461世帯が被災。当時中学1年生で出火場所の近くに住んでいた吉田さん宅も5分ほどで自宅が燃えたという。
当初、市は13日に起雲閣で大火の記録展示などを行う記念大会を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期した。終息すれば、秋にも開催を計画している。
(熱海ネット新聞)
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