来宮神社の樹齢二千年のご神木「大楠」前で5月5日、「大楠祭」が斎行され、長寿と健康、新型コロナウイルスの終息を祈念した。感染防止のため、神職5人で神事だけを行い、雨宮盛克宮司が祝詞を奏上し、神職が玉串を捧げた。
例年は、十二単(ひとえ)に身を包んだ巫女が琴と歌、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)に合わせて「大楠の舞」を優雅に披露するが、感染防止のため、取りやめた。
神事を終えた雨宮宮司は「ご神木の大楠は大変生命力が強く、約2000年にわたり、生命を見守り続けている。大楠の神力で新型コロナウイルスが終息し、1日も早く穏やかで賑々しい社会になるよう祈念した」と話し、「大楠の舞は、大楠が新葉を付け、もっとも生命力に満ちあふれる5月5日にだけ捧げる。巫女はこの日のために稽古を続けてきたが、実施すれば参拝客が集まり、中止はやむを得なかった。来年は盛大に開催したい」と続けた。
例年、大型連休は特に多くの参拝客でにぎわうが、今年は政府の緊急事態宣言で7、8割ほど減少している。駐車場にも市外ナンバーの車両が消滅。一方で大楠に健康を祈念する市民は少なくない。
(熱海ネット新聞)
■来宮神社の大楠 高さ26m、幹回り24m。全国2位、本州1位の巨木。大楠の回りを1周すると寿命が1年伸び、誰にも告げず1回りすれば、願い事がかなうと言われている。樹齢2000年超で国の天然記念物。
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