
猪瀬直樹氏の辞職に伴う東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)で、細川護熙(もりひろ)元首相(76)は14日、「私も都知事選に立候補する決断をした」と述べ、出馬を表明した。東京都内のホテルであった小泉純一郎元首相との会談後、取材陣に語った。
人気を誇った元首相コンビによる「連合」は政界を震撼させたが、細川氏が「政界復帰」にかじを切ったのは、12月10日に熱海市内の中華料理店で開いた側近との忘年会の席だった。
14日朝放送の「朝ズバッ!」(TBS系列)は、「池上彰氏(ジャーナリスト)が語る舞台裏」として、細川氏出馬の経緯をこう報じた。
昨年12月10日夜、元首相が長年信頼を寄せる熱海市内の中華料理店で、円より子元参院議員など少人数で細川氏を囲む忘年会が開かれた。おりしも医療法人「徳洲会」グループからの5000万円受領問題で、猪瀬氏への追及が激しさを増していた時期。誰が次期知事にふさわしいか-。そん中で細川氏は池上氏の名前を挙げたという。
1月6日には、東京都内のイタリアンレストランで細川氏と円より子氏ら側近が池上氏と会い、池上氏に出馬を要請。これに「細川さんこそ出ないんですか」と逆要請され、細川氏の出馬が決まったという。
政界引退以来、湯河原町の工房で陶芸家に転じていた元首相だが、室町時代から絶えず政治の中枢を歩んできた「細川の血」はそれを許さなかった。
「原発の問題は国の存亡にかかわる問題」を出馬の一番の理由に挙げたが、それを決めた舞台もまた「壱番」だった。
(編集主幹・松本洋二)
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