【経済】養殖ワカメ、多賀湾で水揚げ最盛期

大熱海漁業協同組合(石井勝夫組合長)に加盟する下多賀・小山・上多賀地区の10軒の組合員による多賀湾での養殖ワカメ漁が最盛期を迎えている。
多賀湾での養殖は40年ほど前に始まった。沖合100~200メートルに設定された特別区画で行われ、1~1・5メートルに育つこの時期に採取する。収穫したワカメは生または塩蔵、乾燥して出荷する。
下多賀地区でも12日、組合員が育ったワカメを次々に採取したが、今シーズンは天候不良による波の影響で種が流されたり、アイゴやカワハギの食害にあったりして不作だという。水揚げしたワカメは南熱海交番近くの国道135号線沿いで天日にさらして乾燥する。潮風になびく光景は「わかめのカーテン」として早春の多賀湾の風物詩となっているが、こちらも少なめだ。
多賀湾で育んだワカメは香りがよく柔らかいのが特徴で人気が高く、需要に供給が追い付かない状況。採取は3月10日ごろまで続く。
3月7日~9日には、朝獲り生わかめ詰め放題が人気の伊豆多賀わかめ祭りが長浜海浜公園である。

◇品薄 最盛期には40トンを超す養殖ワカメを収獲していたが、近年は後継者不足などで10トンに。今シーズンは波の影響などで例年に比べてワカメが細くて薄く8・5トン程度。下多賀魚水会の内田信明さんによれば「その分柔らかく、品質も良く、美味しい」そうだが、「注文をこなすため、十分な成長を待たずに収獲せざるを得ないため、今年はメカブの収穫を諦める」という。
◇養殖 毎年、11月中旬に大縄海岸から中野海岸の水深10メートル海域に直径1センチ長さ40メートルのロープに胞子を付託させた糸を50センチ間隔で海へ放ち、根付け(種付け)を実施。その胞子が発芽して1~1.5メートルに育つ1月20日頃から水揚げをはじめ、2月10日頃に最盛期を迎える。

DSCN7884アップIMG_9375ss2IMG_9334ss23IMG_9414ss2 (1) DSCN7909 IMG_9459ss2 DSCN7913DSCN7899

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2023-6-7

    ジャカランダとブーゲンビリアを教材に市民教室 講師はまち歩きガイドの会

    熱海市は6月6日、観光ボランティア団体「熱海まち歩きガイドの会」を講師に招き、市民教室を開いた。…
  2. 2023-6-6

    暗闇に幻想的な光跡 熱海梅園「ほたる観賞の夕べ」開催中

    熱海市の初夏の風物詩「ほたる観賞の夕べ」(市観光協会主催)開催中の熱海梅園に、幻想的な光を目…
  3. 2023-6-5

    熱海サンビーチの砂浜 黒山のような人だかり、花火見物で

    熱海市の熱海湾で6月4日夜、熱海海上花火大会(市ホテル旅館協同組合連合会主催)が行われた。観衆は70…
  4. 2023-6-4

    熱海市街が爽やかな青紫に ジャカランダ・フェスティバル開幕 

    熱海市のジャカランダ遊歩道で初夏の風物詩「ATAMIジャカランダ・フェスティバル2023」が…
ページ上部へ戻る