
名作「金色夜叉」の作者として知られる明治の文豪尾崎紅葉を偲(しの)ぶ「尾崎紅葉筆塚祭」(筆塚保存会主催)が17日、熱海市春日町の湯宿一番地(旧志ほみや旅館)前の筆塚碑広場であった。来宮神社・雨宮盛克宮司の神事に続いて、参列者は紅葉が生前、愛用していた筆が祀(まつ)られている筆塚(昭和7年建立)に玉串を捧げ、遺徳をしのんだ。
同旅館社長で保存会の榛葉公孝会長があいさつし、筆塚の横の尾崎紅葉句碑「暗しとは柳に浮き名 あさみどり」について説明した。この句は俳人としても一家を成し、数多くの句を詠んだ紅葉が特に愛唱した句の一つで、句碑に刻まれている文字は、紅葉が遺族に残した自筆の掛け軸から写しとったものだという。
杉山利勝市議会議長、原規公熱海市町内会長連合会東部地区会長、森田金清前熱海市観光協会会長をはじめ、市議、町内会、周辺商店街の関係者60人が参列した。
◆筆塚保存会=東田原町、田原町、田原本町、桃山台町、桃山町の5町内会の保存会メンバーで構成。昭和28年に始まり、今年で64回目。
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