「お宮の松」がある熱海市東海岸町の「貫一・お宮の像」の前で17日、「第73回尾崎紅葉祭」(熱海市主催)のハイライトとなる熱海芸妓による寸劇が行われた。
小説「金色夜叉」でおなじみの「熱海の海岸…散歩して…」の小唄が流れる中、貫一が失恋の怒りからお宮をけ飛ばし、お宮が「涙で今月今夜の月を曇らせる」とほおを濡らす「熱海海岸の場面」を再現したもので、およそ120人の観衆が見守る中、貫一役をいろ紙さん、お宮役を静(しずか)さんが演じた。
熱海芸妓による貫一・お宮の寸劇は昭和30年代から演じられるようになり、尾崎紅葉祭の名を全国に高めるとともに毎年市民や観光客を楽しませてきた。同祭は小説で泣き別れの場面として登場する1月17日に開かれる。
式典では田辺国治副市長、杉山利勝副議長、中島幹雄熱海市観光協会会長に続いて、紅葉のひ孫の景山孝夫さんが挨拶。関係者が献花した。貫一、お宮との記念撮影も行われ、観光客らが記念写真を楽しんだ。
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