疫病退散の願い込め「赤いナイアガラ」 熱海・伊豆多賀温泉海上花火大会

熱海市の長浜海浜公園で8月12日夜、「伊豆多賀温泉海上花火大会」が開催された。今年は集客イベントではなく、新型コロナウイルスで落ち込んだ地域を元気付けるのと感染症に最前線で立ち向かう医療従事者に感謝を届ける花火として多賀観光協会が実施した。午後8時20分から20分間に2000発を打ち上げ、フィナーレで新型コロナウイルスも吹き飛ばす迫力で「赤い空中ナイアガラ」が夜空をあかね色に染めると、訪れた8000人(主催者発表)から拍手が送られた。
今年は密集を避けるため、公園内のうみえ〜る長浜で併催するビールフェスタ(ビアガーデンとイベント)は中止、飲食の販売も取りやめた。網代温泉とのシャトルバスの運行も見送った。見物席は設けず、宿泊客や地域住民らが浜辺に一定の距離を保ちながら観賞。齋藤栄市長、金井慎一郎副市長も駆けつけ、感染症の早期収束を願った。

山田哲也多賀観光協会会長は「中止も考えたが、日本の花火の原点である疫病退散祈願の目的に立ち返り、1日も早いコロナ終息に願いを込めて実施した。お盆休みで南熱海地区の宿泊・飲食施設も賑わっているが、1部屋の宿泊人数や飲食席を半分にしており、売り上げは例年の半分。コロナの影響でつらい思いをしている人に、花火を見て明るく上をむいてもらえれば」と期待を込めて話した。

同花火大会は、毎年8月12日に実施。例年、花火大会に約1万2000人、ビールフェスタと合わせて2万5000人が訪れる。
(熱海ネット新聞)

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2023-8-23

    熱海海上花火大会に1万2千人、手荷物預かり場に長い列

    熱海海上花火大会の夏季シリーズ第5弾が8月22日夜、熱海湾であり、1万2千人(主催者発表)が…
  2. 2023-8-21

    被災地を照らす大輪の花火 伊豆山港で海上花火大会

    熱海市の伊豆山港で8月20日、伊豆山温泉海上花火大会が開催された。午後8時20分から35分ま…
  3. 2023-8-17

    お盆の夜焦がす網代温泉海上花火大会 去り行く夏惜しむ

    熱海市の網代湾で8月16日午後8時30分から、網代温泉海上花火大会(同温泉観光協会主催)が開…
  4. 2023-8-17

    熱海市で「百八体流灯祭•送り火」長浜海岸に110基のかがり火

    熱海市のお盆の伝統行事「百八体流灯祭」(多賀観光協会主催)が8月16日夜、多賀地区の長浜海岸…
ページ上部へ戻る